第百三十四話 琉球沖の戦いその十三
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「采配を執る方がいなくなると」
「今の我々もそうですし」
「それだけで戦力が違います」
「そしてあの方の術と大蛇がとにかく我々を苦しめています」
「それならですね」
「あの方だ」
綾乃、彼女をというのだ。
「攻めるぞ」
「我が艦隊で」
「そうしますか」
「他の艦隊にも協力を仰ぐ」
空船の艦隊、それにというのだ。
「出来れば海からもな」
「通常艦艇の艦艇からもですか」
「下から攻めてもらいますか」
「術や高角砲でな」
対空用の武器であるそうしたものでというのだ。
「出来ればな」
「今は崑崙の上空におられるので海からの攻撃は無理ですが」
「崑崙自体が邪魔になっていて」
「ですがそれでもですね」
「空から、そして出来れば海からも」
「攻撃を仕掛けてな」
そのうえでというのだ。
「倒したい、それに敵の総大将を倒せば」
「はい、それ自体がです」
「勝ちです」
「それならですね」
「ここはあの方を攻める」
将軍はこう言って自身の空船の艦隊だけでなく他の空船の艦隊を率いる将軍達にも貝殻を使って要請を出し幾つかの艦隊で綾乃に総攻撃を仕掛けることにした。
残念だが海の艦隊は綾乃が崑崙上空にいることから海からは見えず攻撃出来る場所にもおらず参加出来なかった。だが。
数個の空船の艦隊で砲撃と術で一斉攻撃に移ることにした、そして砲撃の後でだった。
「全速力で突進し」
「そしてですね」
「空を飛べる者達を総動員し」
「一気にですね」
「攻めて倒しますね」
「そうする、これならだ」
まさにというのだ。
「あの方でもな」
「そうですね、倒せます」
「これなら流石に」
「では、ですね」
「これより」
「総攻撃だ」
こう言ってだった。
複数の空船の艦隊が動いた、今綾乃に危機が訪れようとしていた。
第百三十四話 完
2019・10・15
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