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ソードアート・オンライン ーBind Heartー
クラヤミノリズム
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っ二つに叩き折ってやったのだが。その結果、クラディールはアスナによって護衛役を解任され、ギルド本部へ強制送還させられたのだった。

「気にするなって言ってるだろ。それに結果的には負けたけど、実力ではお前の方があいつより上だよ。……でもま、勝手にデュエルまでしたのは反省しろよな」

「うぅっ……」

小さく呻いたトーヤはようやく顔をあげるも、その顔は気まずそうにゆがんでいた。

「ほら……それに、そもそもの原因はわたしにあるわけだし。キリト君もこう言ってくれてるんだから、元気だして?」

それを見ていたアスナが、ぱちん、と手を叩いて場の空気を整理させる。今日だけは、彼女に世話になることが多いかもしれない。
その言葉に反応したのか、トーヤはゆっくりと立ち上がりながら口を開いた。

「……別に、アスナさんは全然悪くないです。いけないのは明らかにあのストーカーじゃないですか」

フォローのつもりなのだろうが、どこか不安げな様子がアスナの笑みを気丈な、しかし弱々しいそれにさせていた。

「ううん。いまのギルドの空気は、ゲーム攻略だけを最優先に考えてメンバーに規律を押し付けていたわたしにも責任があると思うから……」

「それは……仕方ないって言うか、逆にあんたみたいな人がいなかったら攻略ももっとずっと遅れてたよ。ソロでダラダラやってる俺が言えたことじゃないけど……いや、そうじゃなくて」

何か言わねばと思って声をかけたが、一体自分が何を言いたいのかもわからなくなり、俺はしどろもどろになりつつ口を動かした。

「……だから、あんたもたまには、俺やトーヤみたいなイイカゲンなのとパーティ組んで息抜きするくらいしたって、誰にも文句言われる筋合いじゃない……と思う」

するとアスナは、ぽかんとした顔で何度か瞬きを繰り返してから、やがて半分苦笑ではあったが張り詰めていた頬を緩めた。
ちなみに、トーヤの「あれ? 俺も、イイカゲン……?」という呟きは無視しておこう。

「……まあ、ありがとうと言っておくわ。じゃあ、お言葉に甘えて今日は楽させてもらうわね。前衛よろしく」

そして勢いよく振り向き、街の外に続く道をすたすた歩き出す。

「いや、ちょっと、前衛は普通交代だろう!」

「あ、それじゃあ俺がやっても……」

「「ダメ」」

「ユニゾンで断られた!?」

なんてこった、とでも言いたげに肩を落とすおっちょこちょいを引き連れながら、俺はほっと息をつき、揺れる栗色の髪を追いかけた。









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相も変わらない暗さを誇るその場所から、俺はそれまでの光景を見ていた。
やはり、間近で見ると『やつ』の
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