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ドリトル先生の競馬
第四幕その二
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「とんでもないことになるよ」
「そうですよね」
「煙草は寿命を縮めるっていうけれど」
「覚醒剤はですね」
「その煙草より遥かに悪質だから」
 それでというのです。
「絶対に使ったら駄目で」
「ああした風なもので、ですね」
「脳の力を引き出す様なことをするなら」
「絶対に使っては駄目ですね」
「医学にもやっていいことと悪いことがあるよ」
 先生はこのことがよくわかっています、そうしたことがわかっているからこそ先生はいいお医者さんなのです。
「麻薬はね、鎮痛剤でモルヒネは使っても」
「基本は、ですね」
「使ったらね」
「絶対に駄目なものですね」
「麻薬は日本語では魔薬と書いてもね」
 その様にしてもというのです。
「いいよ」
「それ位のものですね」
「そう、あとね」
 先生はさらにお話しました。
「日本の漫画であったけれど」
「日本の、ですね」
「頭に針とかを刺してツボを突く様な」
「そうして百パーセント引き出すこともですか」
「止めておいた方がいいだろうね」
「確か吸血鬼とかスタンドとかの漫画でしたね」
 トミーもこの漫画を知っていて応えます。
「あれは石仮面を被って」
「そうなっていたね」
「あれは確かにです」
「とんでもないことになるね」
「ああしたことで脳の力を引き出しても」
「よからぬものであることは間違いないよ」 
 先生はその漫画から感じたことを思い出しつつトミーにお話しました。
「だからね」
「それで、ですね」
「脳の力を百パーセント引き出すにしても」
「人間にとっていいか悪いかも問題で」
「引き出し方もね」
「問題なんですね」
「これからの脳医学はそこをより考えていくべきかもね」
 こうトミーに言うのでした。
「本当に」
「そういうことですね」
「僕はね」
 先生はこうもお話しました。
「絶対に百パーセントは使っていないね」
「脳をですか」
「そう思っているよ」
「脳は身体全体を動かすものですね」
「もう運動は」
 こちらはというのです。
「全然駄目だからね」
「それで、ですか」
「そう思っているよ。まあ脳のお話はこれ位にして」
 それでと言う先生でした。
「お昼のお話をするけれど」
「お素麺作ってみました」
「そうだね」
「日本の夏はお素麺ですよね」
「よく言われるね」
「はい、ですから」
 それでというのです。
「今日のお昼はこれにしました」
「いや、美味しいよ」
「先生の食べる姿も様になってるわよ」
 勿論動物の皆も一緒に食べています、それでガブガブもお素麺を食べながらそのうえで言うのでした。
「ちゃぶ台のところに座ってるし」
「しかも作務衣姿だし」
 ジップはこのことを指摘しました。
「余計にだ
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