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謎の少女
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「東五区の道具屋の空き地。軍が十人くらいで通路をブロックしてる。コッタだけが逃げられたんだ」

 そう言い終えた瞬間、俺は素早く今日教会から出て、屋根の上に跳ぶ。そして今度は空に向けて跳躍して近くの屋根に跳ぶ。それを繰り返し、空き地へと向かった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 ゲツガ君は入って来た子供が、場所を言った瞬間走って、出て行ってしまった。多分、子供を助けに行ったんだと思う。それを見た後私もその後に続こうとアスナたちに言った。

「アスナたち!私たちもゲツガ君に着いて行こう!!」

「あいつだけに良いカッコばっかさせられないしな」

「そうだね。ゲツガ君にカッコばっかつけさせられないよね。サーシャさん子供たちを助けに行きましょう」

「皆さん……ありがとうございます。ゲツガさんの後を追いましょう!」

「「「はい!!」」」

 そして私たちも子供たちを助けに向かった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 たくさんの角を曲がりようやくその場所に着いた。そこに、十人近くの軍のプレイヤーがいた。まだゲツガ君は到着していないようだ。こちらに気付いた軍のプレイヤーたちがニヤニヤしながら言う

「お?ようやく、保母さんの登場だぜ」

「……子供たちを返してください」

 硬い声でサーシャは言った。しかし、男たちは甲高い笑い声を上げながら返す。

「人聞きの悪いこと言うなって。すぐに返してやるよ、ちょっと社会常識ってもんをおしえてやったらな」

「そうそう。市民には納税の義務があるからな」

 硬く握られたサーシャの拳がぶるぶると震える。

「ギン!ケイン!ミナ!!そこにいる!!」

「みんな大丈夫!?」

 私とサーシャさんは男たちの奥にいると思う子達を呼ぶ。その後、怯えきった声でいらえがあった。

「先生…ユキ姉…二人とも助けて!!」

「お金なんていいから、全部渡してしまいなさい!」

「そうだよ!渡して!」

「先生…ユキ姉…こいつら、そんなんじゃだめって言うんだ…」

 今度は絞り出すような声。そして道を塞ぐ軍の一人が引きつるような笑いを吐き出す。

「あんたら、ずいぶん税金を滞納してるからなぁー。……金だけじゃ足りないよなぁ」

「そうそう、装備も置いてってもらわないとなぁー。防具も全部……何からないまで」

 私はそう言われた瞬間、殴りかかろうとするがその前にサーシャさんが男たちに詰め寄って叫ぶ。

「そこを……そこをどきなさい!さもないと……」

 男たちはまったく動くそぶりを見せない。街の内部では犯罪防止コードが常時働いているためダメージを与えることや無理矢理移動させることも出来ない。つまり、今前
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