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夢幻水滸伝
第百三十四話 琉球沖の戦いその四
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「それで攻めただぎゃ」
「そうですね、ですが」
「これで終わりではないだがや」
「それはこちらも同じこと、では」
「一騎打ちを続けるだぎゃ」
「どちらが倒れるまで」
 二人でこう話してだ、そしてだった。
 お互いに攻撃を再開した、一騎打ちは二人以外も行なっていた。残は遠藤の苦無と角指を使った激しい攻撃を受け。
 それを自身の神具である魯智真の錫杖で防ぎ一瞬の隙を見て不動索を使い捕えようとした。だがその索は。 
 遠藤が後ろに下がったところでかわされた、それで彼は苦い顔で話した。
「おらっちの攻撃をかわすか」
「危ないところだった」
 遠藤はその残を見据えつつ答えた。
「一瞬の差でだ」
「かわせたか」
「そうだ、やはり強いな」
「強いのはそっちもや、しかしな」
「それでもか」
「勝つのはおらっちや」
 こう言ってだった、彼は再びだった。
 その手の錫杖を構えた、そうしつつ己の周りに幾つもの火球を出してそうしてそれを遠藤に放った、だがその火球達を。
 遠藤は氷の柱を幾つも放って相殺した、そこから両手を開いた状態で上下に手首のところで重ね合わせてその手の平から気の波動を放った。
 残はその波動を錫杖に気を込めてそれを前に突き出すことで打ち消した。そうしてから遠藤に対して言った。
「中国にいてくれたらな」
「そう思うか」
「ああ、ほんまにな」
 実際にと言うのだった。
「心から思うわ、そしてそれはな」
「今だけじゃなくてか」
「ずっと思ってる」
「そうか、ならそれはな」
「戦の後でやな」
「そうなる、しかし今は」
 どうかと言うのだった。
「勝たせてもらう」
「自分がか」
「何としてもな」
「それはこちらの台詞だ」
 遠藤はこう言ってだ、そのうえで。
 一騎打ちを続けた、彼等の死闘も激しいものだった。
 中国の星の者達は全員日本の星の者達と戦っている、軍勢同士の戦いも続いているがその中でもだった。
 日本の星の者達は戦っている、正岡は今は采配を執りつつ術や神具を使っていた。
 短筒から砲撃の様な一撃を放ちつつ彼は共にいる織田に言った。
「やっぱりのう」
「敵の数は多いですね」
「数は力ぜよ」
「それがそのまま」
「そうぜよ、だから」
 それでというのだ。
「苦しい戦になるのは当然ぜよ」
「そういうことですね」
「棟梁さんが采配執ってくれて攻撃して」
「拙僧達も戦っていますが」
「十倍以上の兵じゃ」
 それだけの数だからだというのだ。
「そりゃ苦しいぜよ」
「星の者達がいても」
「それでもぜよ、見れば敵の装備もいいぜよ」
「大砲や鉄砲も多いですが」 
 見ればその銃も新しいものだ、日本軍のもの程ではないがやはり新しいものだ。
「他の武具や鎧も」

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