第二百四十二話
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第二百四十二話 奇麗な髪の毛
美樹は華奈子に言われて髪の毛の洗い方にも気をつけることにした、ただフケや匂いのことだけでなく。
傷まない様に洗うことにした、するとすぐに母に言われた。
「あんた最近髪の毛奇麗ね」
「そう?」
「ええ、よく手入れしているのね」
「傷まない様に丁寧に洗ってるの」
美樹は母に笑顔で答えた。
「そうしてるの」
「そうなのね」
「そう、華奈ちゃんに言われて」
「ああ、あの娘にね」
「それでなの」
「成程ね、髪の毛が傷むとね」
どうかとだ、母は美樹に話した。
「子供でもよくないのよ」
「そうなのね」
「だから傷まない様にするといいわ」
「じゃあこのままでいいのね」
「女の子は身だしなみが大事だから」
それでというのだ。
「気をつけてね」
「そうなのね」
「そう、けれどね」
「けれど?」
「あまり気にし過ぎても駄目よ」
こちらもとだ、母は美樹に話した。
「そうしたら駄目よ」
「そうなの」
「女の子に臭いとか汚いとか冗談でも言う子は碌な子じゃないから」
娘にこんなことも言うのだった。
「だからね」
「そうした言葉はなの」
「気にしたら駄目よ」
「そうなの」
「そうした言葉を気にして」
そしてというのだ。
「変に身体を奇麗にしてもね」
「よくないの」
「身体や髪の毛をしつこく洗ってもよくならないから」
「洗い過ぎはよくないのね」
「だからそうした悪口は聞かないで」
それでというのだ。
「自分で身だしなみを整えるのよ」
「そうしたらいいのね」
「悪口は聞かないことよ」
断じてというのだ。
「いいわね」
「ええ、わかったわ」
美樹は母の言葉に頷いた、そういえば華奈子は意地悪は言わないしあの時も言わなかった。このことを実感しつつ母の言葉も聞いた。
第二百四十二話 完
2020・3・5
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