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ドリトル先生の競馬
第三幕その十一
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程お話に出たこの人もというのです。
「ロシアと戦う時にね」
「そうだったね」
「神出鬼没のコサック騎兵に襲われて」
「寒さにやられて撤退する時も」
「物凄く苦労したね」
「あれはナポレオンが色々間違えたけれど」
 それで失敗した戦争だったというのです、ナポレオンにとって。
「それでもね」
「あの戦争はだね」
「コサック騎兵の存在が大きかった」
「そうだったっていうんだね」
「そうだよ、昔は自転車も自動車もオートバイもなかったから」
 そうした文明の利器がというのです。
「馬に乗った時の速さはね」
「本当に有り難いね」
「そうだったね」
「馬は本当に大事だったね」
「長い間ね」
 実際にとです、先生は皆にお話してでした。そうしてそのうえで皆でお家に帰ってそこでも楽しい時間を過ごすのでした。
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