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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
最終話 私たち、彼の理想を守ります。
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けになられました」
「跡継ぎ?」
「カロリーネ・フォン・ゴールデンバウム、そしてアルフレート・フォン・バウムガルデンという二人の転生者はラインハルト様のお志を継いでくださいます。必ず」
「・・・・・・・・」
「その跡継ぎが見つかったという事だけで、ラインハルト様はつながれたのです。最大多数の最大幸福の探求の道を未来へと」
振り返ったラインハルトは眼を閉じた後、見開いてキルヒアイスを見た。
「キルヒアイス。お前が俺の背中を守ってくれたおかげで俺は前を向いて歩くことができた。お前がくれた言葉が俺に進むべき道を探すきっかけとなったことが幾度となくあった。感謝してもしきれないほどだ。俺の生に意味があるとすればお前と出会えたことが間違いなく意味の一つになる」
「ラインハルト様・・・・・」
「いくぞ、キルヒアイス」
純白のマントをひるがえしてラインハルトは窓から離れた。キルヒアイスは付き従いながら思った。ラインハルトはまだ歩みを止めていない。ただその目標は変わった。自分の生の終幕に向けてどのように行動するかというその一点に変わったのだ、と。
引退に際しては各方面から彼の麾下が駆けつけようとしたが、ラインハルトはそれを一蹴した。今はそれぞれの職務に専念すべし、その彼の言葉を胸に各提督たちはただ端末からラインハルトに言葉を贈るだけにとどめたのである。
* * * * *
「フィオ」
ラインハルトが去り、次代の後継者があらたな歩みを進めようとしている。帝都はあわただしい中でも活気があった。そんなさ中でも天候は個々人の気持ちとは裏腹によく澄んで晴れ渡る春の陽光をもたらしていた。穏やかな晴れたある日、ティアナとフィオーナはノイエ・サンスーシのテラスに佇んでいた。
「私たちはよく生き残ってこれたわね」
しみじみと出た言葉には万感の思いが込められていた。これまで死んでいった人たちのことを思い起こしながらフィオーナは軽くうなずく。
「最初はとても単純な動機だったじゃないの。ヴァルハラで例の爺様に『ヴァルハラでの超一流のバカンスを楽しませてね!』って。ところが今や私もフィオも帝国元帥だもんね。驚いたわ。私なんて前世より出世しているし」
「・・・・・・」
「それが、結局は自由惑星同盟とタッグを組んで教官を・・・・相手に戦うことになった。転生者も原作の登場人物も、敵味方も関係なくよ。ホント・・・記憶に残る戦いよね」
「ティアナ・・・・」
シャロンを斃したとはいえ、ティアナの心には消えることのない空虚が未だ存在することをフィオーナはよく知っていた。だからこそ未だに彼女の事を教官と呼ぶのだろう。
「そう・・・私の記憶からは消えることのない戦いよ。そして今、この瞬間も、もうすぐ過去のものとなる」
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