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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
最終話 私たち、彼の理想を守ります。
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「フロイラインには世話になったな」
はっとした顔をヒルダはラインハルトに向けた。
「よい。あなたはここにいるべき人ではない。あなたの居場所はあちらにある。これからは新生ゴールデンバウム王朝の一員としてその力量をつくすべきだ」
「お許しくださいまし。随分悩みました。まるで閣下を置き去りにしてしまうと――」
「沈みかけた船から退去するネズミのように、か。いや、冗談だ。あなたにはあなたの道を進む権利、そして義務がある。私があなただったとしても同じ道を選んだだろう」
(結局のところ、私はあまりお役には立てませんでした。ヴァンクラフト元帥、ランディール侯爵夫人、エリーセル元帥、ローメルド元帥、レイン・フェリル幕僚総監、エルマーシュ憲兵総監等、あなたの周りには多くの有能な女性の方々がいらっしゃいましたわ)
と、ヒルダは言いたかったがなぜかそれをこらえた。ラインハルトは女性だからといって登用するような人間ではない。それはよくわかっていたからだ。代わりに、
「私は閣下にたくさんのことを学ばせていただきました。月並みな言葉ですがそれしか表現するすべを持ち合わせていません。本当にお世話になりました」
ラインハルトは穏やかな海の色の瞳をヒルダに向けながらうなずき返した。深々と一礼してヒルダは部屋を退出した。入れ違いにキルヒアイスが入ってきた。
「ラインハルト様、出発の用意ができました」
「キルヒアイス、お前俺の代わりに宰相や主席元帥になろうとは思わないのか?望むなら後継者として席を譲ってもよいぞ」
「私の居場所はラインハルト様の御傍です。それ以上のことは何も望みません」
「そうか?俺だけでいいんだな。姉上はいらないのか」
「ラインハルト様!」
ラインハルトは声を上げて笑った。
「冗談だ」
ラインハルトは窓の外を見た。穏やかな陽気が帝都を包んでいる。人々は生き生きと行きかい、あちこちで新しい建物が立ちつつある。古きを捨てた新生ゴールデンバウム王朝が動き出したのだ。
「キルヒアイス」
「はい、ラインハルト様」
「俺は見つけ出せたのだろうか。最大多数の最大幸福が何かという答えを」
「・・・・・・・」
「残念ながら、俺は今もってそれを見つけ出せないでいる。そして俺は見つけ出せないまま立ち去ろうとしている。悔いが残るとすればその一点だな」
「ラインハルト様」
キルヒアイスは思わずラインハルトに声をかけていた。窓から外を見下ろす彼の後姿はあまりにも儚く、すぐに散ってしまいそうだった。彼の存在の有無にかかわらず外は新たな歩みを始めようとしている。ラインハルト・フォン・ローエングラムの存在意義は、その程度の物だったのか。否、とキルヒアイスは思った。
「ラインハルト様は跡継ぎを見つ
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