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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百四十一話 裏切者出現
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勝る幸福だと!私は信じる!皆が就きたいと願う職に就くことのできる世こそが活気を生むと!私は信じる!皆が学びたい分野を学ぶことができる制度こそがあらたな時代を切り開くと!」

 カロリーネ皇女殿下はアルフレートを見た。彼は微笑みを浮かべてうなずいて見せた。

「そのために、卿等の力を貸してほしい」

 一呼吸おいて、大歓声が沸き起こった。

『ジーク・カイザー・カロリーネ!!ジーク・アトミラール・ラインハルト!!ジーク・カイザー・カロリーネ!!ジーク・アトミラール・ラインハルト!!』
「卿はどう思うか?あの小娘を。遠からず我らの頭上に君臨するであろうあの小娘を」

 旗艦トリスタン艦上でロイエンタールがミッターマイヤーに尋ねる。戦友はディスプレイ越しに苦笑を浮かべた。

「卿の採点は辛いようだな」
「俺が主君と認めるのは俺を凌駕する才の持ち主だ。また、そうでなくてはならぬ。そうではないか?」
「あの女性がどうあるかはともかく、今の俺たちはローエングラム公にお仕えする身。それで充分ではないか?」
「あぁ、そうだな。埒もない事を聞いた」

 そう答えながらロイエンタールは心の中でつぶやいた。「だが、ローエングラム公がお斃れになればそのときはどうなるのか」と。

「いいか、ロイエンタール。卿や俺がローエングラム公にお仕えするのは何も未来永劫というわけではない。必ず終わりは来る。だがそれでよいではないか。一度もわが命を託すに足る主君に出会えず生を終えた軍属は幾千万いるが、すくなくとも俺たちはそうではなかった。違うか?」

 ロイエンタールはうなずいた。美酒を味わうかのようにゆっくりと。

「あぁ、そうだな」
「卿があの女性を気に入らなければそこで宮仕えをやめればいい。俺のところに来い。酒を酌み交わしながら気ままな暮らしをするのもいいだろう。だが、一度の演説であの女性のすべてを見極めたと思うならば卿はいささか短絡的に過ぎると俺は思うが」

 ロイエンタールは笑いを浮かべた。

「なるほどな、卿は予言者ではないが、いささか卿の先祖にはそのような者がいたと俺は思う。卿の言を信じようではないか」
「俺は予言者ではないぞ」
「構わん。俺はそれでいい」

 戦友二人は不敵な笑みを浮かべ、そしてそれぞれの艦隊に戦闘態勢を指示した。

 ローエングラム陣営の陣容は以下のとおりである。再編を行い、士気と陣容を一新した遠征軍は数こそ少なくなっていたが、前にも勝る旺盛な戦意を持っていた。

 先陣、ティアナ・フォン・ローメルド上級大将艦隊         15,000余隻
 同先陣、 ウォルグガング・ミッターマイヤー元帥艦隊       15,000余隻
 同先陣、 エレイン・アストレイア大将艦隊        
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