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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十九話 あらたな一歩を踏み出すために
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ろしいのですか?」
「何か不足があるのか?」
「いえ、私自身は不足などありません。率直に申し上げますと、自由惑星同盟と帝国双方の和平ですら、過分なご処断だと思っておりました。それが――。」
「立憲体制に移行すると、私が発した言葉は卿にとって想定外であったということか?」
「そういうことです」

 ラインハルトは胸元のペンダントをまさぐった。

「ずっと昔・・・・」

 ラインハルトは遠い目をした。

「私がまだゴールデンバウム王朝の一軍人であったころ、キルヒアイス、そしてイルーナ姉上、アレーナ姉上と政治体制の話をしたことがある。よく覚えているが、あの頃は帝国、同盟双方の政治体制では、とても銀河の民が救われぬと話し合ったものだ」
「・・・・・・・」
「長い間考え、考え抜いた結果、私は今言ったことが最良の策であると信じるに至ったのだ。もっとも、ヤン・ウェンリー氏には何か別の腹案があるのかもしれないがな」
「いえ、私は閣下、そしてカロリーネ皇女殿下、バウムガルデン公の御考えに賛同いたします。正直に申し上げれば、私は民主主義は帝国主義に優っていると思いますが、改革を早急に進めるという点では帝国主義が理想であるとも思っています。一つお聞き届けくださるならば、土を耕すのは容易ではないことは承知していますが、願わくば後世の人々が自身の手で好きな作物を植えられる余地のある土壌をおつくりなさってくださいと申し上げるばかりです」

 ラインハルトはうなずいた。

「その点については、考慮する。和平を締結した後、帝国の改革については帝国首脳ばかりではなく自由惑星同盟の者についてもゴールデンバウム王朝に協力してもらうこととなる。異存はないか?」
「ないと、思いますが。個々人の反応を見てみませんと――」
「そうだったな」

 ラインハルトは賛同のうなずきを示した後、急に微笑を閃かせた。

「卿はどうかな?」
「私がですか?」

 ヤンは意外そうに瞬きした。

「卿の才能は大なるはゴールデンバウム王朝・・・いや、今後の全人類にとって、小なるは私個人の友人として、非常に期待しているところなのだ」

 ヤンは困惑したように頭を掻いた。彼自身の希望としては退職して年金暮らしをしたいというその一点なのであるから。

「それに、卿には見届ける義務があるだろう。この先ゴールデンバウム王朝が卿との誓約を遵守し、立憲体制に移行するか否かをな」

 その言葉には何かしら異様な響きがあったので、思わず居並ぶ他の者もヤンもラインハルトの顔を見つめたほどだった。

「卿の居場所が変わるだけで、卿の掲げる理想は変わらぬ。そのようなものにしたいものだ」
「有り難いお言葉ですが、一つお願いがあります。名誉や地位は私には不要です。対外的には
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