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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十七話 作戦準備
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 予備部隊大小
 計33000余隻
 
 右翼エルンスト・フォン・アイゼナッハ艦隊1万5000余隻
 左翼コルネリアス・ルッツ艦隊1万5000余隻(ケンプ、メックリンガー残存艦隊を臨時に指揮下に編入)
 本隊として
 ラインハルト・フォン・ローエングラムの指揮する直属艦隊2万余隻(イルーナ・フォン・ヴァンクラフト艦隊残存艦隊を臨時に指揮下に編入。)
 

 これらはすべて囮であり、敢えてシャロンの前に立ちはだかる部隊だった。ラインハルトは艦隊そのものを囮として、ローレライの歌が発動された後、一気に決戦を挑むつもりでいたのである。
 
 そのブライウング・ローレライ作戦の要役であるフィオーナ艦隊1万余隻はミュラー艦隊1万6500余隻及びキルヒアイス・アレーナ連合艦隊5万余隻に守られ、ローエングラム本隊の後方につく。
 さらに、共闘する自由惑星同盟のヤン・ウェンリー及びコーデリア・シンフォニーの艦隊2万余隻、そしてヤンの麾下に臨時に配属された転生者であるジェシカ・ミルワーズ中将の艦隊1万余隻は遊軍として全軍を俯瞰できる位置に臨んでいる。
 彼女は燃える様な深紅の赤毛を肩まで伸ばした理知的な女性であったが、ヤンとあった際に、開口一番、

「ある意味同じジェシカ同士でごめんなさい」

 と言ったことにヤン艦隊の面々はくすくす笑い、ヤンが何とも言えない顔をして彼女を見たというエピソードがあった。グリーンヒル大尉は一瞬はっとした顔でヤンを見た後、何故か安堵した表情を浮かべていた。

 全作戦部隊が出立する直前、フィオーナとティアナはイゼルローン要塞の軍港の一角にいた。

 そこには菖蒲色の気品のある一隻の艦が係留されている。イルーナ・フォン・ヴァンクラフトの旗艦、ヴァルキュリアだ。
 主を失った艦はもう二度と、飛翔することはない。それは原作におけるキルヒアイス亡き後の旗艦バルバロッサ、そしてラインハルト亡き後のブリュンヒルトと同じである。
 そして、その艦の前に佇む一人の女性指揮官の姿があった。
その姿はヴェラ・ニールそっくりだった。
彼女は、二人に気が付くと、振り向いて敬礼をささげたが、構わずに二人は彼女をはさんで隣に立った。
しばらくは三人とも無言だったが、フィオーナが不意にぽつりと、

「教官が生きていらっしゃったら・・・・・」
「教官、ですか?」
「女性士官学校では数期上だったけれど、あの方は私にとって師であったから」

 怪訝そうな顔をするジル・ニールにフィオーナは穏やかに答えた。前世のことは口にしなかった。フィオーナの顔に悲しみがにじみ出た。

「ヴェラのことは――」
「いいんです」

 ジルは手短にフィオーナの言葉を遮断した。

「今、そのことを言わないでください。お願いします
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