第8章:拓かれる可能性
第244話「譲れない想い」
[10/10]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
れでも、自身の名前を認識した事に一縷の望みを賭けた。
「そうだ!お前のマスター……いや、お前がデバイスとしてではなく、人として“愛した”マスター……王牙帝だ!」
「愛、して……愛……?エラー、エラー……不明な思考が……否、上書きされたはずのデータ……“想い”を算出……サルベージ……しま、す……」
よろよろと、エアは帝へと倒れ込む。
抱き留めた帝は、自身を見つめるエアを見返す。
「……ありがとうございます。マスター……」
……そして、エアは最後にそう言って目を閉じた。
人型の形態から、待機状態へと戻り、帝の手に収まった。
「………エア」
再び呼びかけるも、うんともすんとも言わない。
機能停止しているだけか、完全に壊れてしまったのかはわからない。
「……俺の方こそ、今までありがとう」
それでも、最後にエアは戻って来たのだと、帝は確信していた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ