第81話
[8/8]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
ろうから、その状況で”ハーメル”の件を公表した所で既に落ちる所まで落ちた”皇家や国の威信”を気にする必要もないだろうからね。」
「殿下………」
静かな表情で語ったオリヴァルト皇子の話を聞いたユーシスは辛そうな表情でオリヴァルト皇子を見つめた。
「……まあ、まだ少し未来になる話の件はともかく、”協力者”の件についてだが少数ではあるが、今回の戦争の件で私達に協力してくれる人達を見つけて来たよ。」
「ほ、本当ですか……!?」
オリヴァルト皇子が口にした朗報に仲間達が血相を変えている中マキアスは明るい表情で確認した。
「ああ、特に今の私達にとって一番必要としていた人材――――――”優秀な技術者”も今、私と共にカレイジャスに向かっている”協力者達”の中にいるよ。」
「技術者まで……ちなみにその技術者はどの技術機関の出身になるのですか?」
オリヴァルト皇子の答えを聞いたアンゼリカは目を丸くして訊ねた。
「”彼女”が務めている技術機関はツァイス中央工房(ZCF)だよ。」
「ええっ!?ツァイス中央工房(ZCF)という事はその技術者はリベール王国出身ですよね……!?」
「よく今のリベールの状況で技術者を引っ張ってこられたわね……」
「しかも”彼女”って事はその技術者は女なのかよ?」
オリヴァルト皇子の話を聞いたアリサは驚きの表情で声を上げ、セリーヌは信じられない表情をし、アッシュは困惑の表情で訊ねた。
「ああ。――――――というか、”彼女”を含めた私が”紅き翼”への協力を取り付けられた”協力者達”はみんな、王国出身の人達ばかりだよ。」
「ほ、他の協力者達もみんな、リベールの人達だなんて……!?」
「一体どんな方達なんでしょうね……?」
(なるほどね………恐らくその”協力者達”は殿下のリベールでの旅行時代で知り合って、”リベル=アーク”に乗り込んで共に戦ったメンバーでしょうね……)
まだ見ぬオリヴァルト皇子が見つけた協力者達が全員リベール出身である事にマキアスが驚き、エマが戸惑っている中既に察しがついたサラは静かな笑みを浮かべていた。
「そういう訳だから、明日の襲撃作戦にもその協力者達には私達と共に君達に加勢してもらう事にも了承してもらっているから、大船に乗ったつもりでいたまえ。そして明日は何としてもセドリックとミリアム君を取り戻そうじゃないか……!」
「はい……ッ!」
そしてオリヴァルト皇子の言葉にアリサ達は力強い答えを口にした――――――
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ