第81話
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「ええっ!?ちょ、ちょっと待ってください!という事はルーファスさんは……!」
「”最初から黄昏が起こる事を確信していたって事”になるな。」
「”子供達”のミリアムは当然として、レクター少佐やクレア少佐も”黄昏”の事については知らなかった様子だったが……」
「ルーファスはその”子供達”の”筆頭”かつギリアスにとっての”隠し札”でもあったから、”黄昏”の件を含めたギリアス達の”計画”を知らされていてもおかしくない立場だな。実際、お前達の話だとルーファスはリィンがギリアスの息子である事も”最初から知っていた様子”だったんだろう?」
「はい…………”煌魔城”でのルーファスさんのリィンさんに対する発言等を考えると、そうとしか思えません……」
ベルフェゴールが口にしたルーファスの最後の言葉を聞いたアリサ達がそれぞれ血相を変えている中トワは信じられない表情で声を上げ、アッシュは目を細めて続きを口にし、真剣な表情で呟いたガイウスの疑問に目を細めたクロウが答えてアリサ達に確認し、クロウの確認にエマは複雑そうな表情で肯定した。
「………兄上の最後を包み隠さず答えてくれたこと、感謝する。」
一方ユーシスは静かな表情でベルフェゴールに頭を下げて感謝の言葉を述べた。
「え、えっと……話が色々と逸れてリィン様の件に戻しますが、そういう訳でエレボニア帝国人の皆さんには申し訳ないのですが、”実力主義”かつ皇族の権威が強力で、国民達全体が差別を嫌悪する傾向があるメンフィルはリィン様自身にとって”あらゆる意味”でエレボニアよりも”良い環境”なのですわ。」
「要するに大半の原因は”血統主義”の帝国貴族達という訳って事か。今回の件が終わったらエレボニアは根本から変わる必要があるだろうな。そうしないと多分今回の件があってもエレボニアが変わらなかったら、マジでリィンもエレボニアに愛想をつかすと思うぜ。」
「エ、”エレボニアが根本から変わる必要”があるって事は………まさか”血統主義”――――――いや、”血統主義”の一番の原因となっている”貴族制度”をなくすことか?」
「幾ら何でもエレボニアが”貴族制度”をなくすことには色々と無理がある………が、流れている”血の価値”や”身分”で人を差別するような愚かな考えをなくす事はリィンの件がなくても、今後のエレボニアにとって必要だろうな。」
「そうだね……後は貴族達が持つ”力”もある程度弱体化させないと、いつかまた同じ事が起こるだろうね。ただ、その件で一番の障害となると思われる人物はミュゼ君なんだよね……」
「今回の戦争でオズボーン宰相達――――――現帝国政府が倒れたら連合がエレボニアを吸収しようと、エレボニアが存続しようと、連合側についてヴァイスラント新生軍の”総主宰”に就いていた彼女は間違いなく、戦後のエレボニアにとって重要か
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