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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第80話
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せず、”ベターな結果”でも内戦が勃発する時期を大きく遅らせる事で内戦が勃発しても早期に鎮圧できる準備の時間を稼ぐ事ができましたわ。」
「”暗殺”ですって!?幾ら皇帝陛下であろうと、やっていい事と悪い事があるのがアンタにはわからないの!?」
「しかも今の時代に”毒殺”を提案するって……やっぱりアンタもゼムリアと違って古臭い慣習がまだ残っている異世界(ディル=リフィーナ)出身だけはあるって事ね……」
悲痛そうな表情で声を上げたエリオットの疑問に対して静かな表情で答えたメサイアの非情な答えにアリサ達が驚いている中サラは怒りの表情で指摘し、セリーヌは目を細めてメサイアを見つめた。
「――――――”王”とは国家の、国民達の為に時には”非情”にならなければなりません。そしてその為には自らの手を血で染めるべき時もありますわ。その点を考えると、今の状況ですとミルディーヌ公女が今のエレボニアの”王”として相応しい人物かもしれませんわね。」
「ええっ!?皇女殿下や皇太子殿下、それにオリヴァルト殿下どころか、ミルディーヌ公女がですか!?」
「ハッ、あんなゆるふわ女のどこに”エレボニア皇帝としての器”とやらがあるんだ?」
サラの指摘に対して答えた後に口にした驚愕のメサイアの答えにアリサ達が再び驚いている中エマは信じられない表情で声を上げ、アッシュは鼻を鳴らして指摘した。

「ミルディーヌ公女はエレボニアを正す為とはいえ、宗主国であるエレボニアに対して逆らう所か”下剋上”までしようとするクロスベルもそうですがかつて”百日戦役”で祖国の領土を奪ったメンフィルと連合を組み、更には自分達の情報収集が目的と理解していながらもその人物――――――”蒼の深淵”が持つ”魔女”としての力は自分達にとって有用である事から”客将”として迎え入れる柔軟な考えを持っている事に加えて、メンフィルとの和解の為とはいえ”エレボニア帝国貴族の中でも最も尊き血”を引く自分がエレボニア帝国貴族達の中で最も忌み嫌われている存在であるリィン様と結ばれることに一切の躊躇いを持たないという合理的かつ”血統主義”であるエレボニア帝国の上流階級の中ですと革新的な考えを持っている事、”領邦軍の英雄”と称えられている勇将自らに忠誠を誓わせる程の”器”がある事、そして自分の”敵”となる者達は例えその相手が祖国の正規軍であろうと、自分と同じ帝国貴族であろうと一切の容赦をしない非情な考えを持たれている事ですわ。………彼女の異能じみた”盤面を読める力”を抜きにしたとしてもミルディーヌ公女に”王の器”は現時点でも十分にありますわ。」
「………確かに言われてみれば、あの公女には動乱の時代となった今の状況を”為政者”として生き残るための能力があるわね。しかも前カイエン公の姪でもあるから、オルトロス帝――――――”アルノール”の
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