第80話
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アスに”全て”を委ねた結果エレボニアを今の状況に陥らせたと見られてもおかしくないし、ユーゲント陛下の跡継ぎの内アルフィン皇女は国を出奔してリィン側についた上、皇太子はギリアス達に操られてミリアムを殺させられて幽閉の身、”軍”に関しては軍人として尊敬できる人物だったエリオットの親父さんやナイトハルト教官がギリアス達からの命令とは言え”焦土作戦”を実行しちまったからな。おまけにそのギリアスも今回の戦争の件がなければ、リィンを利用するつもり満々だったらしいしな。」
「……………」
メサイアの説明を聞いたラウラが複雑そうな表情で答えを濁している中疲れた表情で呟いたクロウの推測を聞いたエリオットは辛そうな表情で顔を俯かせて黙り込んでいた。
「……メサイア君。ユーゲント陛下達に対して厳しい意見をする君のその口ぶりから察するに……君もヴァイスハイト皇帝同様、陛下達――――――”アルノール皇家”の方々の事を皇族としてはあまりよろしくないと思っているのかい?」
一方ある事に気づいたアンゼリカは複雑そうな表情でメサイアに訊ねた。
「………残念ながら。アルフィンさんと皇太子殿下はまだ成長の余地がある事や未成年である事等でお二人の件は一端置いたとしても、貴族達を抑えられず、臣下であるオズボーン宰相の専横を許した結果エレボニアを今の状況に陥らせているユーゲント皇帝には”王としての資格はございませんわ。”」
「ッ!どうしてメサイアまでヴァイスハイト皇帝のように、陛下に対してそんな厳しい意見を言うの!?リィンの使い魔として私達と一緒にエレボニアを見てきた貴女なら、陛下の苦悩も知っているはずでしょう!?」
静かな表情で答えたメサイアの非情な意見に唇を噛み締めたアリサは悲痛そうな表情でメサイアに問いかけた。
「むしろメサイアはその”ヴァイスハイト皇帝の娘”だから、そんな厳しい意見を言えるのじゃないかしら?」
「そうじゃの………ドライケルスをも超える偉業を為して”誰よりも皇族としての自覚”がある皇帝である父の背中を見て育った姫君なのじゃから、”皇族としての考え”も当然父親であるヴァイスハイト皇帝を基準にしているじゃろうな。」
「………………」
複雑そうな表情で語ったセリーヌとローゼリアの推測を聞いたユーシスは重々しい様子を纏って黙り込んでいた。
「それじゃあ……それじゃあ陛下はどうすればよかったって言うの!?」
「………そうですわね。内戦の件に関しては皇帝である自分に対して特に反抗的かつ反乱の主犯格になるであろう人物――――――前カイエン公と前アルバレア公に対して猟兵団を雇うなり、暗殺者を雇うなり、両公爵家の使用人を買収して毒を盛らせるなりして二人を秘密裏に”暗殺”しておけば、内戦の為に一致団結していた貴族達は混乱に陥り、”ベストな結果”としては内戦は勃発
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