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おぢばにおかえり
第五十八話 入学前のその二十一

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「阿波野君に小さい小さいって言われてるし」
「奈良の人よね」
「お姉ちゃんの高校の後輩の」
「そういえばあの人またうちに来てくれるのよね」
「この春休みに」
「何であんた達が知ってるの?」
 私は二人にこのことを確認しました
「あんた達にはお話してないでしょ」
「お母さんから聞いたから」
「その時はおもてなししなさいってね」
「お姉ちゃんの後輩さんだからって」
「同じ奥華の人だし」
「お母さん何言ってるのよ」
 正直わからなくなりました。
「あんた達に」
「何ってそのままじゃない」
「ありのままよ」
「高校の後輩で奥華の人だし」
「これこそご縁よね」
「お母さんみたいなこと言うわね」
 そのままに思いました、確かに私と同じで妹達も母親似ですけれど。
「全く、変なところだけ似て」
「変かしら」
「特に、よね」
「別にね」
「私達普通に似てるわよね」
「そんなこと言うところが変よ、何でいつも阿波野君の名前が出るのよ」
 本当にいつもです。
「長池先輩と一緒に遊びに行くお話するのね」
「だってその人よりもね」
「お姉ちゃんあの人とご縁あるから」
「それでよ」
「こう言うのよ」
「全く。お話するなら長池先輩のお話してね」
 私は妹達に小学生の時のスカートを穿いたまま言いました、本当に小学生の時の服がぴったりしています。
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