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戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第17節「奴らがUFZ」
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……」

そこにはRN式用のインナースーツに着替え、銃に弾を込めるツェルトの姿があった。

ff

「それでは歌って頂きましょう! アイオニアンの男子四人……」
「ああ〜、待った待った。自己紹介は自分でやるぜ」

司会を手で制し、紅介はコードレスマイクを握り、会場全体を見回しながら言った。

「ここに集いしオーディエンス!ボーイズ、ガールズ、とーちゃんかーちゃん、じーさんばーさん皆々様に至りますまで、耳かっぽじってよく聞きやがれッ!」

毎朝セットしているオールバックの前髪をかき上げて、紅介は親指を自分の方へと向ける。

「覚えていけよ、俺達はッ! 穂村紅介ッ!」
「加賀美恭一郎ッ!」
「大野飛鳥ッ!」
「同じく流星ッ!」

マイクを片手に、四人は名乗りながらポーズを決める。

「全員合わせUFZ! この会場全員のハート……燃やし尽くしてやるぜェェェェェェッ!!」

観客席から拍手と口笛が飛ぶ。
リディアン、アイオニアンの生徒らは「ま〜た四バカがバカやってるよ」と言いたげな顔の者が大半ではあるが、拍手はしてくれている……といったところだ。

その反応には慣れている。だが、これまでは両学園で“翔と純(イケメンツートップ)の取り巻き”程度にしか認識されていなかった彼らの評価は、ここで大きく変わることとなる。

「そ……それではUFZの四人に歌って頂きましょうッ!」

始まるイントロ、それぞれの配置につく四人。

顔を上げた瞬間に、四人の顔つきが変わった。

『さだめの元に集った力――』
『あの流星に誓った絆――』
『遥かに挑め、無限のギャラクシー!』

「あの唄はッ!?」
「翔くん知ってるの?」

首を傾げる響に、翔は興奮気味に答える。

「元号がまだ平成と呼ばれていた頃、巨大特撮の金字塔と名高いヒーロー番組を制作し続けていたとある映像作品会社、その低迷期を支え、危機を救ったとされる作品のエンディングテーマ……『奴らがウルティメイトフォースゼロ』ッ!」
「お、おお……なんかすごそう……」
「UFZの名前の由来とは聞いていたが……あいつら、結構やるじゃないか……」

四人の歌声は、見事に観客の心を震わせていた。

更には練習してきた振り付けもキレッキレであり、歌いながらのフォーメーションも完璧。
見事に見るものの目をくぎ付けにしている。

「燃え上がる炎の闘志ッ!」
「曇りなき鏡の心ッ!」
「揺るぎない鋼の勇気ッ!」
「突き進む、光の道を――ッ!」

一人づつ、ローテーションしながらの個人パート。
もう、四バカなんて呼ばせない。そう言わんばかりに、歌って踊る彼らの姿は輝いていた。

どんな危険も恐れない。巨大な敵に怯まない。
心に愛を忘れな
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