暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第16節「あたしの帰る場所」
[7/7]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
ていた事を、クリスは知らない。

「笑ってもいいのかな 許してもらえるのかな──」

想い出に続いて浮かぶのは、クリスに居場所をくれた人々の笑った顔だ。

翼、響、未来。

クラスメイトの3人や、弦十郎を始めとした二課の大人達。

そして誰より……大好きな王子様、純の姿。

皆が自分に手を伸ばし、名前を呼んでくれる。

それがなんともくすぐったくて……眩しくって……そして──

「こんな こんな 暖かいんだ……あたしの帰る場所──」

(楽しいな……)

「あたしの帰る場所──」

(あたし、こんなに楽しく歌を唄えるんだ……)

歌い終わり、お辞儀する。

会場は万雷の喝采と、身体を激しく打つ拍手で包まれた。

(そっか……ここはきっと──あたしが……いてもいいところなんだ──……)







「勝ち抜きステージ、新チャンピオン誕生ッ!」

証明を落とし、真っ暗になった会場。

スポットライトに照らされたクリスを讃えながら、司会は会場を見回す。

「さあ、次なる挑戦者はッ!? 飛び入りも大歓迎ですよーッ!」

チャンピオンが決定し、ここからは生徒ではない観客の中、或いはエントリーしていない生徒の飛び入り参加が可能となる時間。

流石にクリスの後に歌うのはプレッシャーが大きい。

誰も手を挙げないかと思われた、その時……。

「やるデスッ!」

観客席から手を挙げた、一人の少女にスポットライトが当たる。

ざわめく観客達。

挙手した少女と、その隣に座っていた少女が眼鏡を外す。

「ッ!? あいつらッ!?」

驚くクリスに少女達……調と切歌は、挑発的な視線を送りながら宣言した。

「チャンピオンに……」
「挑戦デェスッ!」
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ