スー
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、お前に聞きたい!この村の東、新しい町、あったか?」
「え?この村の東に………いえ、無かったと思いますけど…」
アルルが丁寧に答えると、老人は寂しそうな瞳で語り出した。
「昔、新しい町、造る、言って、この村、出て行った、男居る!やっぱり、無理…」
そして老人は去っていった…
アルル達も気にはなったのだが、先に用件を済ませる為、村の奥の酋長の家へと向かう。
其処では、年老いた酋長がアルル達を快く迎え入れてくれた。
アルルは今までの経緯を話し、壺の事を尋ねる。
「うむ、その壺、我が村の!昔、エジンベア、盗んだ!でも、ワシ等、怒らない!ワシ等、心広い!」
「では…最後の鍵の事については…」
「うむ、知ってる!村から西、海の真ん中、浅瀬ある!そこで使う!鍵、手に入る!」
大雑把ではあるが、最後の鍵の情報を手に入れたアルル達。
酋長宅より退室しようと見回すと………リュカが居ない事に気が付いた。
あのトラブルメーカーが野放しな事に気付き、慌てて探し回るアルル達!
案の定、村で女性をナンパしているリュカを発見する。
「父さん…何やってるんですか!!」
ティミーの大声に、リュカと楽しげに会話していた女性が驚き、逃げ出してしまった。
「あ!あ〜ぁ…もうちょっとだったのにぃ………」
「何がもうちょっとですか!…最後の鍵の情報も手に入れた事ですし、行きますよ!ナンパなんかしている場合じゃありません!」
そう言うティミーとアルルにマントを引っ張られ、みんなの元へ合流するリュカ。
合流し、リュカの行動を皆(妻)に報告するアルル。
ビアンカのお小言が炸裂すると思っていたアルル…
だが…
「もう!私が居るでしょ!」
と、リュカの頭を自分の胸に抱き、イチャイチャし始める。
唖然とし息子であるティミーに目で問いかけるも…
目を閉じ黙って首を左右に振るだけ。
どうやら言うだけ無駄との事だ。
モニカ達が出発の準備をしてる中、夫婦の甘い声が船内へ響き渡る。
苛つく心を抑えつつ、モニカ達の手伝いをするアルルとティミー。
マリーなどは「ラブラブで羨ましいですぅ」と言い、ウルフへ擦り寄ってくる。
色々な恐怖から、無碍にも出来ないウルフは、マリーにされるがままの状態だ。
カンダタは、夫婦に当てられ高ぶったのか「俺達も…」とモニカに言い寄り「出発の邪魔だよ!」と股間を蹴られ蹲る。
それをハツキが不機嫌な目で見下し「馬鹿じゃないの………」と………
アルル達みんなの心の苛つきは、全てリュカの所為である事は言うまでもない。
事を終え、爽やかに皆の前に姿を現したリュカに、更なる苛つきを感じたアルル達…
次の目的地を告げるのも忘れ、船は動き出した…
船長のモニカも、目的地を聞き忘れている。
短時間だが、アルル達に迷走航海が
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