第4話 舞いの神:前編
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ぐらはそれを振り払い自分の役目を全うすべく行動に移し始める。
「さっきは同じ地面に立ちながらの攻撃だったからかわされたけど、今のこの状況ならどうだろうね?」
そう言い切るかぐらが次に起こす行動は読めるというものであろう。彼女は先程と同じように愛機に光学兵器の扇を、空に陣取った状態から振り翳したのであった。
そして、その光の凶弾は敵の鎧武者を貫──く事は無かったのである。
「一体何が……!?」
獲物の喉笛に喰らい付いたと思っていた所にこの事態だ。かぐらが驚くのも無理はないだろう。
そして、自らが下した鉄槌がふいに終わった理由は何であろうかと、かぐらは目を凝らして敵を見据えるのであった。
「そんなので、私の『輝扇』の一撃を防いだって言うの!?」
そう言いながらかぐらが視線を送る先には、背に纏ったマントを前面に掲げている弾神の姿であった。
その体勢のまま、姫子は口を開く。
「むぅ……、『そんなの』とは失礼な。このアンチビー──」
「はい、その先はアウトだからやめてよね!?」
勿論、この弾神のそれはそのようなパクリな名称ではなく、『弾光衣』というれっきとしたものがあるのである。
ともあれ、今重要なのは弾神にはそのような光学兵器による攻撃を防ぐマントが備え付けられているというものであった。
この事は前もって和希から教えられていたが為に実行出来たというものである。この弾神にそのような代物がある以上、必ずそれを行ってくる敵がいるだろうと。
ここでも、姫子は和希に教わると共に助けられるという一面を垣間見る事になったのである。
(やっぱり、あの人には敵わないなあ……)
そうしみじみと姫子は思うしかなかったのであった。その大神和希という存在は、どこまでも立派な人物であろうかと。
姫子はそのように和希に感謝の念を抱きつつも、現状は余り好ましくない事に変わりはない事を痛感するのであった。
それもそうだろう。いくら自分は光学兵器を防ぐマントを要しようとも、敵は未だに空の上にいるのだから。
(やっぱり不利だよね……)
そう相手に覚られないように、心の中で愚痴をこぼす姫子であった。だが、彼女にこの状況を打破する手がない訳ではなかったのであった。
しかし、それを確実に決めるには、今はそれを見せるべきではない事を彼女は分かっていたのである。
なので、ここはジリ貧になる『フリ』を決め込む事にしたのであった。
そして、どうやら敵は乗ってくれたようである。
「さあさあ、いつまでもそうやって防戦一方なのは困るでしょう? 降参するなら命だけは助けてあげるよ♪」
「……」
その敵の弁に、姫子は一瞬考え込む。──そのような事を言って、敵はそれを実行した後自分をどうするつもりなのかと。
だが、それはほぼ一瞬の内に却
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