第1話 戦いは始まっている
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た。
つまり、これにて姫子の方も準備は整ったという事だ。
その相方の様子を見届けながら、千影は満を持して言う。
「準備は出来たようね、姫子」
「待たせたね、千影ちゃん♪」
そして、千影の駆る鏡神に対して、姫子の駆る弾神は親指を上に立ててその意気込みを伝えるのであった。──そう、人型であるが機械であるにも関わらず。
普通、人が操る機械にそのような仕草を行う機能など搭載しはしないであろう。機械に下せる命令は限られているのだから、そんな機能に対してどうでもいいような挙動を行える仕様にするのはおかしいだろう。はっきり言って容量の無駄というものだ。
では、何故今しがたこの弾神はそのような仕草を行ったというのだろうか。その答えは、姫子自身がこの巨躯の内部でそのような振る舞いをしたからに他ならないのである。
ここまで言えば、勘の良い人は察する事が出来るかも知れないであろう。そう、この機体は搭乗者の動きを模写する事で稼動するという性能が備わっているのであった。
それこそが、パイロット技術も機械操作の技術も備わっていない一介の女子高生たる姫宮千影と稲田姫子という存在がこのような人型兵器を駆る事が出来る要因となっているのである。
ともあれ、二人はこれから始まる戦いへの心意気は十分という所なのだ。
まず、先陣を切ったのは千影であった。彼女は鏡神を駆り、疾風の如く駆け出したのであった。
実を言うと、この姫宮千影という少女は、忍者の一族の末裔だったりするのだ。故にその血を引き、かつ忍者としての修行を積んだ彼女の身のこなしは神掛かったレベルにまで昇華されているのである。
そんな彼女の生身の人間としてのスキルを、この鏡神は反映していたのだ。つまり、これらの機体は搭乗者自身の身体能力をダイレクトにトレースする事が出来るという代物という事なのだ。
そして、舞う風の如くとなった鏡神はそのまま敵である『怪肢』の一体の懐へと潜り込んだのであった。
「はあっ!」
そのまま千影は掛け声を上げると、鏡神の手に持たせていたクナイを手早くかつ思い切り引き抜かせたのであった。
それは一瞬の事だった。相手の怪肢はなすすべもなくその身を巧みな動きにより切り裂かれてしまったのであった。
そして、その機械蜘蛛は体に付けられた切り傷から激しく火花を散らせたかと思うと、そのまま爆散してしまったのである。
これにて、まずは敵の一体を撃破したという事になるのだった。
だが、あいにく敵は複数で襲撃してきているのだ。故にたかだか一体を倒しただけで一息吐いてはいられないのだ。
その想いを胸に千影は次なる敵へと狙いを定める。そして、その視線のやや離れた先にも敵の機械蜘蛛が存在したのであった。
そんな千影の視線に気付いたのか、その機械蜘蛛はキシャーと奇声
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