第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第19話 悪魔嬢レミリア:後編
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使いこなせるようになっていずれ依姫に打ち勝つ事を望んでいた。だが、まずは今この勝負に決着を着ける事が当面の目的だろう。
「この銃を使いこなせるのは、私の吸血鬼の視力があってこそね。デビルアイは千里眼……なんてね」
そう満足気に呟きながら、レミリアは卓越した視力で遥か地上の勇美へと狙いを定めて三度引き金を引こうとする。
「どうしたものか……」
対する勇美はどう対処したものか迷っていた。相手の攻撃を防いでも、距離が開きすぎていて反撃の糸口が掴めないのだ。
「レミリアさんのような視力は私にはないし……」
言いかけて、勇美は頭に電流が走るような感覚に襲われた。私『には』であると。
心当たりのある『神』を勇美は知っていたのだ。そして、勝利のピースが徐々にはまり始める。
そして勇美はそれを実行に移し始めた。
「『アルテミス』よ、私にその力を!」
勇美はとある女神の力を自分の分身に注ぎ込んだ。そう、狩猟の女神の力である。
機関銃の形態を取っていた勇美の分身『マックス』は、そこで一旦解体される。そして新たな姿を形作るべく金属辺が集まり徐々に形を成していった。
そして出来上がったのは、全身迷彩色に包まれた、機械の狩人とでも呼ぶべき姿であった。
「うん、いい感じに仕上がったみたいだね。それじゃあ行きますよ! 【狩符「メカニカル・スナイパー」】!」
スペル宣言をする勇美。そして彼女には、機械の狩人のアイセンサーを通してよくレミリアの姿が見えていたのだ。
「何をする気か知らないけど、これで終わりよ!」
その光景を見ていたレミリアは何をやってもこの状況は変わるものではないと決め込み、三度引き金を引いて紅の散弾を射出した。
だが、今度は勇美は慌てる事はなかった。何故ならこの銃弾もアイセンサーによりくっきりと勇美の脳に映像の情報が送り込まれていたからである。
「マックス、迎撃して♪」
そして自信満々に勇美は分身に指令を送ると、彼は手に持ったボウガンを上空目掛けて構えた。
勇美に迫っていた散弾であったが、マックスがボウガンの引き金を引くと勢いよく矢が射出され、散弾を寸分違わぬ狙いで貫き撃ち落としたのであった。
「何っ!」
これにはレミリアは驚いた。先程まで魔銃の攻撃に右往左往していた勇美が、今度はいとも容易く対処してしまったのだから。
「驚くのはまだ早いですよ!」
そう勇美が言う事が示す通り、これだけで終わりではなかったのだった。
散弾を打ち砕いたボウガンの矢はそのまま勢いを弱める事なく、進路をレミリア本人に向けて突き進んだのだ。
このままいけばレミリアに命中するだろう。だが、レミリアとてそう易々とは攻撃を許しはしなかった。
「私の動体視力をなめてもらっちゃ困るわね」
そう言って、レミリアは手を目の
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