第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第19話 悪魔嬢レミリア:後編
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喰らいなさい! パチュリーと共同開発した秘密兵器【魔銃「D.O.ヒナアラレ」】を!」
……。
またしても辺りに起こる沈黙。
「レミリアさん」
漸く勇美は口を開く。
「あなたも大概じゃないですか」
クリムゾンを意識した自分よりも問題だと。
名前がパチもん臭いのだ。しかも複数の要素が入り雑じっている。
「まあ、余り気にしなさんな。ちなみにD.O.は『Destiny Over(運命超越)』の略よ。じゃあ、一撃目喰らいなさい!」
そう言ってレミリアは銃口を勇美に向け、引き金を引いた。
そして、銃口から発射される真紅色の弾丸型のエネルギーが勇美目掛けて襲いかかったのだ。
「来た! でもその程度の弾なら!」
レミリアが仕掛けてきた攻撃に、勇美は強気の態度でいた。
そう、この程度の攻撃なら問題なく攻略出来るだろう。勇美はまだ弾幕ごっこの経験の日は浅いものの、今まで戦ってきた少女達との勝負の経験が抜かりなく生きているのだ。
勇美は迫って来た弾丸をひらりと容易にかわしてみせた。
「これくらい簡単に避けれますよ」
勇美は、したり顔で言ってのけた。
だが、上空に佇むレミリアには落胆の様子はまるで見られなかった。そして口を開く。
「甘いわね」
その凍りつくようなトーンで発せられた言葉に、勇美は背筋に冷たいものが走るのを感じた。嫌な予感がする。
続いて、レミリアが放った弾丸が地面に着弾した。すると、激しく爆ぜる音と共に、そこから大量のエネルギー弾がばら蒔かれたのだった。そう、まるで雛あられの如く。
「うわっ……!」
その光景に、思わず上擦った声を上げてしまう勇美。
「驚いたようね。ショットガンってのは散弾銃って意味なのよ。覚えておくといいわ」
レミリアは上空で得意気にのたまった。
「へぇ〜、そうだったんですか♪」
勇美はそれを聞きながら感心した。
「レミィ、それ私が教えた事だから……」
「パチェ! そこは黙っておくのが友達ってものでしょ!」
折角決めたレミリアだったが、この流れで台無しになってしまった様だ。しかも本当の友達は『友達』という言葉を安易に使わない傾向にあるため、その不甲斐無さは一入であった。
「レミリアさん、私本気で感心したのに……」
「言わないで。これ以上大人の世界に首を突っ込まないで」
「いえ、レミリアさんは500年生きているけど吸血鬼だから子供ですよね」
「理屈はいい。それよりも、そんな余裕でいいのかしら?」
それを聞いて勇美は、はっとなった。そう、先程爆ぜた弾丸から、雨あられと四散したエネルギーが勇美を襲おうとしていたのだから。
「これは厄介ですね……」
その洗礼を一つ一つ避けて攻略していく勇美であったが、如何せん弾の量が多かったのである。最初は何とか避
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