第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第19話 悪魔嬢レミリア:後編
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「ふうん……」
その様子をレミリアはじっくり見つめていた。次々に自分の使いが倒されているにも関わらず、どこか余裕である。
「この調子で掛かって来なさぁ〜い」
そんなレミリアの様子は露知らず、興に乗った勇美は勢いづいていた。
「やっぱり一体ずつじゃあ足りないみたいね」
その最中、レミリアは呟く。
「あなた、私が夢魔を一度に大量に出した意味が分かってないようね」
「うっ……」
勇美は言葉を詰まらせた。何か、とても嫌な予感がしたのだ。
「見せてあげるわ、全世界ナイトメアの真骨頂を!」
そしてレミリアは再度勇美に指を向ける。だが、今度は命令の内容が違ったのだった。
「夢魔よ、『一斉に』あいつに襲い掛かりなさい!」
「ああ〜っ、やっぱりぃ〜!」
勇美は同時に大量の夢魔に襲われて嘆くしかなかった。
「この卑怯者〜!」
立派な自身の力で作り出した弾幕に対して、勇美はやや筋違いな発言をするのだった。
そんな中でも夢魔の群れはグイグイと勇美に差し迫ろうとしていた。
「こうなったら、これしかない!」
言って、勇美は光の刃を夢魔の群れに向けた。
「【乱符「拡散レーザー」】!」
そして突如の新たなるスペル宣言。
すると、筒から生えていた光の剣が引っ込むと、そこから無数のレーザーが放出された。
そしてそのレーザー郡は次々と夢魔の群れを撃ち貫いていったのだ。
「何っ!?」
これには驚愕してしまうレミリア。彼女がそうしている内にも夢魔の群れは消し飛ばされていた。
そして次々に放たれるレーザーは、とうとう夢魔を全滅させたのだった。
「やった!」
勇美は筒を構えながら歓喜の声を出す。だが物事は最後まで気を抜いてはいけないもの。
「後は……」
勇美はそう言うと筒の向きを変えてレミリア本人に向けたのだ。
「くうっ……!」
思わず呻き声を漏らすレミリア。そんな彼女にレーザーの一斉照射は容赦なく襲い掛かったのだった。
「ぐああーーー!!」
次々に雨あられの如くレミリアに浴びせられるレーザーの洗礼。何とか数秒は耐えていたレミリアであったが、とうとう堪らずに弾かれてしまった。
「はあ……はあ……」
体制を崩し、息を荒げながらも、辛うじて宙に浮く姿勢は保っているレミリア。
「どんなもんですか!」
ここまでレミリアを追い詰められると思っていなかった勇美は得意気に言ってのけた。
「……あなたも卑怯さ加減は大概じゃないの」
「この武器の光は剣の形として出しましたけど、剣にしか出来ないとは言ってませんから♪」
えっへんと控えめな胸を逸らして威張る勇美。余り威張れた事ではないのだが。
「まあ、面白いものを見させてもらった事には変わりないわね」
そうレミリアはしみじみと言う。その様子に悔
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