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MOONDREAMER:第二章〜
第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第18話 悪魔嬢レミリア:前編
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た。
「【星蒔「クェーサースプラッシュ」】!!」
 勇美は引き金を引くと銃口から噴水のように星の弾が噴き出していき、次々に針の群れを弾き飛ばしていった。
「何っ!?」
 レミリアは声を上げる。今度の攻撃は先程のようには簡単に攻略されないと思っていた所での事だったからだ。
「お次はレミリアさんですよ〜」
 針を全滅させたレミリアは勢いづいて、ターゲットを本体に向けたのだ。
「あんまりなめてもらっちゃ困るねえ」
 対するレミリアも気持ちで負けてはいなかった。
「えいっ!」
 そしてレミリアは右腕を振り上げ、自前の爪を振りかざしのだ。──例え敵の弾幕が自分の弾幕を打ち負かしても、自分に届かなければ意味はないのである。
 勢いづいたレミリアは両手の爪で星の弾の飛沫を全て弾き落としていった。
 遂に勇美の攻撃は止む事となった。どうやら弾切れのようだ。
「おや、これで終わりかい?」
 一仕事終えたレミリアは得意気に言ってのけた。
「うん、ここまでみたいですよ」
 勇美はそう返しながら内心で歯噛みした。折角の攻撃が全て防がれたばかりか、当の本人は息一つ乱していないからだ。
 ──さすがは吸血鬼といった所か。人間とは体の造りが違いすぎるようだ。
「これは参ったね……」
 勇美は自嘲気味に愚痴るしかなかった。
「まあ、そう気を落としちゃ駄目よ。私の弾幕を落とした事に変わりはないんだからね」
「そうですか?」
 レミリアにそう言って貰えると悪い気はしない勇美であった。
「そうよ、そして……」
 そこでレミリアは一息置き、続けた。
「私とて打ち落とされる攻撃ばかりする気はないよ」
 そう言ってレミリアは足を踏み込み身構えた。
「何をする気ですか?」
「飛び道具がふせがれるなら、こうするまでさ」
 レミリアは踏み込んだ足で一気に地面を蹴り上げると、その勢いを利用して瞬時に加速して勇美に襲い掛かったのだ。
「ひっ!?」
 驚きの余り息を飲む勇美。そんな彼女に対して遠慮する事なくレミリアは勢いに乗りながらスペルを宣言した。
「【悪魔「レミリアストレッチ」】!」
 そしてレミリアは拳を振り上げ勇美目掛けて打ち放ったのだ。
 勇美は今までレミリアの飛び道具に対峙していたから対抗手段を取れたのが。だが今回はレミリア本人の肉体から繰り出される攻撃だったのだ。故に勇美は対処が遅れてしまったのだった。
「きゃあっ!」
 ボーイッシュな見た目に反する少女らしい悲鳴を上げながら勇美は見事に受けてしまった拳撃にその身を弾き飛ばされてしまったのだ。
 そして勇美は地面にしたたかに体をぶつける事となった。
「うん、やっぱり私には肉弾戦が向いているね」
 拳の一撃を見事に決めて、レミリアは得意気に言ってのけた。
「さすがお嬢様です
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