第4話 狂気の斬滅メイドとスペルカード?
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「"スペルカード"!!………禁忌『クランベリートラップ』!!」
私がその物体………銀色のラインが幾何学的な模様を刻む黒色のカードに記された文字を読み上げるとカードが深紅の閃光を放ち、三成の周囲全てを野球ボールほどの魔力弾が取り囲んでいた。
「甘い罠は………好き?」
私が唇に人差し指を当てながらそう言うと魔力弾は三成に向かって襲い掛かる。
しかし、三成もその弾幕の包囲網から抜け出す為に彼女だけが使える高速移動術である"刹那"を連続で使用しながら接近してきた。
だけどそれは予想の範囲内。
「抵抗するごとにその罠は貴女を苦しめる」
私がそう呟くと三成を襲っていた弾幕は段々と数を増やして三成の逃げ場を奪っていく。
実際、三成は数発すでに被弾し始めており、その頻度は弾幕が増えるごとに多くなっている。
「ガ……ァッ!!」
被弾しながらも"刹那"で避け続けた三成も流石に絶え間無く続く弾幕を回避し続けるのには無理があったのかそんな呻き声とともに弾幕の雨に沈んでいった。
「試作品とはいえ非殺傷設定が可能なこの大図書館たるパチェ謹製の"スペルカード"で攻撃した事を感謝することね………イッセー!!」
私はその光景を最後まで見ることなく振り返り、左腕を切断された重傷であるはずのイッセーの方に駆け寄ると
「フ……ラン………ケガ………しなかったか?」
イッセーは苦痛に顔を歪ませながら私の心配をしてくる。
だけど………切断された左腕からの出血は止まる気配がなく、徐々にイッセーの顔色が青ざめていく様子が見て取れた。
「誰か早く!!イッセーが………イッセーが死んじゃうよ!!」
焦る私がそう言うとパタパタとこちらに駆け寄ってくる足音が聞こえてきて医療器具や魔法薬を持ったメイド達が食堂に入り、イッセーに治療を施していく。
そして治癒魔法が使えるメイドが切断された左腕を繋ぎ合わせる頃にはイッセーは
「魔法ってスゲェー!!」
と治癒魔法を見て子供みたいに喜べるほど回復していた。
「はぁ………もう!イッセーが死んじゃうかと思ったよ!!」
私が涙目になりながら魔法を見て喜び続けるイッセーに怒ると
「うっ………ごめん」
反省したのか素直に謝り顔を俯かせる。
少し怒り過ぎたかな?なんて思いながらイッセーの方を見ると
「でも………フランにケガが無くて良かったよ………それにフランの為なら俺の左腕くらい犠牲にしても守るよ(命の恩人的な意味で)」
しっかりと私の方を向いて笑顔でそう言ってきた。
「っ!?」
それはまさに不意打ちだった。
聞きようによってはそれだけ大切に思われている、も
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