風鳴る母(母の日特別編)
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共に伝えなければならない。
俺が自分の手で掴んだ幸せを、天国で見守ってくれている母さんに……。
「ありがとう、母さん。俺をこの世に産んでくれて……。俺を、響と、出逢わせてくれて」
霊園を出た頃、ぽつぽつと石畳が濡れ始めた。
持って来ていた傘をさして、少年は歩みを進める。
供えられた白とピンクのカーネーションが、墓碑の前で濡れていく。
そしてその夜……そこに赤のカーネーションが添えられた事は、誰も知らない。
墓碑へと手を合わせる男の顔は、夜闇に隠されていた。
その表情に宿る感情の色は──まだ、子供達には見せられない。
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