ターン26 復讐の最終方程式
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る箇所から何度でも現れる。いくら傷つき倒れようとも、少女が信じる限り何度でも。植物の生命力と英雄の魂を胸に、必ず戦いの場に蘇る。
そして、勝利に向けてその小さな体から秘めたパワーを精一杯に発揮するのだ。
「魔法カード、ヒーローハートを発動。クノスぺの攻撃力をこのターン半分にする代わり、1ターンに2回の攻撃を可能とします」
E・HERO クノスぺ 攻700→350
「2回攻撃……だが、攻撃力を半減だと?」
「こういうことです!魔法カード、受け継がれる力!私のフィールドからジャイアントレーナーを墓地に送ることで、その攻撃力2800をそのままクノスぺに引き継ぎます!」
E・HERO クノスぺ 攻350→3150
ジャイアントレーナーの姿が実体から炎のように揺らめくエネルギー体になり、その熱血エネルギーがクノスぺの内部へと全て吸い込まれていく。自分の何倍もの体躯を持つ熱血巨人の熱血エネルギーを凝縮されて受け継いだクノスぺの全身から、燃え盛る炎のオーラが溢れ出る。
「これで最後です!クノスぺ、まずはデビルドーザーに攻撃!」
炎を纏った蕾の拳が、恐ろしい巨大昆虫を殴り飛ばす。地響きと共に倒れたその体が見る間に燃え上がり、断末魔の絶叫と共に巨大な火柱と化した。
E・HERO クノスぺ 攻3150→デビルドーザー 攻2800(破壊)
蛇ノ目 LP600→250
「くっ……なるほど、確かにもう1度の攻撃でファイナルシグマは倒れるだろう。だが、そこで発生するダメージは150。俺のライフは残り100、それだけあれば十分だ。クノスぺの攻撃力はこのターンで元に戻る」
「いいえ、そんなことにはなりませんよ」
これまでの激闘には似つかわしくない、むしろ静かなほどの声音で、最後通告が下される。事実今の少女の心中には勝利を掴んだという高揚もなければ、仇を取ったことへの達成感もない。今はただ、やっと終わったんだという思いだけが占めていた。
そしてデビルドーザーに打ち勝ったクノスぺの両手と頭の蕾に、炎のオーラに照らされてほんの少しだけ赤みがさしはじめる。
「……お忘れですか?クノスぺは相手に戦闘ダメージを与えた時にその攻撃力が100上昇し、守備力が100下降することを。よって次の戦闘で、クノスぺの攻撃力は……」
E・HERO クノスぺ 攻3150→3250 守1000→900
「馬鹿な、この俺が、『ワンショットキラー』たるこの俺が……!」
「いつまでも昔のままでいられると思うなよ、ってこった。アタシらがこうして昔の栄光に立ち止まってる間にも、新しい風はいつだって吹き抜けてくのさ」
どこか憐れむように、糸巻が小さく呟く。その言葉は蛇ノ目と自分自身、いったいどちらに向けられたものだっ
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