ターン26 復讐の最終方程式
[16/18]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
見ていられないと目を固く閉じ、糸巻も目を逸らしこそしなかったもののへし折れてしまいそうなほどに強く歯を食いしばる。
誰もが敗北やむなしと感じた最後の瞬間。しかし、当の少女だけはまだ諦めていなかった。
「それでも私は、まだ!リバースカードオープン、融合解除!」
「何!?」
熱血指導王ジャイアントレーナー 守2000
E・HERO リキッドマン 守1300
このデュエルが始まって初めて、蛇ノ目の声に動揺が混じる。力なく立ちすくむノヴァマスターの瞳に生気が蘇り、目前まで迫っていた刃をその元々の姿である炎の巨人と水のヒーローに分離して回避した。
「融合解除はフィールドの融合モンスターをエクストラデッキに戻し、その素材が私の墓地に揃っていればそれを特殊召喚できます。残念ですが私の伏せカードは、あなたのモンスターに影響を与えるものではありませんでした」
「小賢しい真似を……!ファイナルシグマ、リキッドマンに攻撃しろ!」
炎斬機ファイナルシグマ 攻3000→E・HERO リキッドマン 守1300(破壊)
再び発生した炎の軌跡が、いともたやすくリキッドマンを焼き尽くす。だが、その奥の少女は何のダメージも受けていない。
「デビルドーザーでジャイアントレーナーに攻撃!」
「させませんよ、速攻魔法ピアニッシモ!このターンジャイアントレーナーの元々の攻撃力は100になり、戦闘でも効果でも破壊されません!」
熱血指導王ジャイアントレーナー 攻2800→100
デビルドーザー 攻2800→熱血指導王ジャイアントレーナー 守2000
「つまらん延命だな、運のいいことだ」
「運がいい?確かにそれもありましたが、もっと言うならばあなたの考えすぎでしたね。もしそこにいるのがファイナルシグマではなくて貫通効果のあるビッグ・バリスタのままだったなら、あるいはこのターン中に私のライフが0になっていた可能性もありましたから」
大きくライフこそ減らしたものの、ともあれ少女はこのターンの猛攻も凌ぎ切った。小さく舌を出し、ここぞとばかりに糸巻流の追い打ちの言葉を投げつける。悪い言葉遣いは教わったものではなく、ほぼ毎日通い詰めているうちに自然と身についてしまった悪影響である。
「…………ターンエンドだ」
何も言い返しはしなかったが、その長い沈黙は今の挑発の効力を雄弁に物語っていた。それに対し少女はにっこりと笑い、次のカードを引く。
「私のターン!永続トラップ、強化蘇生!この効果により私の墓地からレベル3のクノスぺをレベル1つ、そして攻守を100アップさせた状態で蘇生します」
E・HERO クノスぺ ☆3→4 攻600→700 守1000→1100
少女の手にかかれば、クノスぺはあらゆ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ