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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
それからあたしは、暴かれる
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して女同士だと言うのに、何故そこまで恥ずかしがる必要があるのでしょう?」
「そ、それは…。」
「ああ、そうですね。葵様は"女同士"だからこそそのようにするのですね。」
「!!」

まさか…
見抜かれていた?

「ええ、筒抜けですとも。」
「…!」

頭の中も、読まれてる?

「泰山解説祭なるものを、ご存じでしょうか?」

そうか、
忘れていた。
紫式部には"泰山解説祭"があるんだった。

「ご説明は…いらないようですね。」

対象の心の内を文章にして映すもの。
そしてたちの悪いことに、その文章化されたものは本人には見えないのだ。
つまり、

「出会ったときから私に劣情を抱き、その中で葛藤する葵様。秘密がバレまいと必死に隠すその様はとても趣がありました。ええ、一作品書けそうです。」

最初からお見通しだったんだ。

「な、何を言って…!!」

逃げようともがくも、掴まれた手首はびくともしない。

「ふふ…そろそろ自分で認めてみてはいかがですか?」
「そんなの…あたしは…!」

違う。
その感情はずっと抑え込んできた。
あたしはおかしい、異常だ。
本来なら女性は異性と恋愛し、付き合うものだ。
だけどあたしは、これっぽっちも男性に魅力を感じたことがない。
それよりも女性に魅力を感じ、そして時には性的な目で見ることだってあった。
そう、あたしは

「"同性愛者"…と認めてみては?」

女性しか愛せない、同性愛者(レズビアン)なのだと。
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