暁 〜小説投稿サイト〜
魔転語(魔王転職物語)
9話〜宴会〜
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


第9話〜宴会〜


「パーティーを組もう?」

勇者、レイナ・ペングラムは元魔王である俺にパーティーを組もうと提案をしてくる。

おいおい……マジかよ。
一応、俺は元魔王だよ?

「マジで言ってるの?ドッキリとかじゃなく?俺は、元魔王だよ?」

「ん?何かおかしい?…確かに貴方は元魔王だけど、今は只の人間…それに、今の魔王、サタンを倒そうとしている。利害は一致すると思うけど?」

まぁ、確かに利害は一致するが、いいのか?

というか、なに言ってるの?当たり前じゃないみたいな顔して俺を見るな。

「それに、貴方は悪い人じゃなさそう。だから、私の仲間になって」

レイナは俺に詰め寄ってくる。

困っている俺を見かねて、ギルドマスターのリンファが

「いいんじゃない?レイナが貴方を仲間にしたいと言っているのだから……それに、勇者と元魔王が仲間で、魔王討伐だなんて面白いじゃない」

リンファは、笑いながら俺に言ってくる。

そして、続けて

「それに、レイナは本気で魔王サタンを討伐しようとしてるわ。そこに貴方を仲間に入れたいってことは、レイナは本気ってことよ」

本気か。元魔王の手を借りたいぐらいサタンを討つことに本気ということか。

俺の手でサタンを倒そうと思ったが時間がかかる。

なら、勇者と共にサタンを討伐するのもありか。

もともと、前勇者のアレクセイと共にやろうとしてたし。

アレクセイから娘のレイナに変わっただけだ。

しかし、ここで一つ疑問が浮かぶ。
レイナ本人は大丈夫と言っているがレイナのパーティー仲間は大丈夫なのか?

勇者となれば、その仲間も凄いはず、そんな人達が俺を入れてくれるのか?

「気持ちは嬉しいんだけど、あれだよ別に嫌じゃないよ?その…君のパーティーの人達が何て言うか」

俺は疑問に思ったことを素直に聞く。

すると

「パーティーメンバーのこと?なら、大丈夫」

レイナは大丈夫だと言う。

本人は大丈夫と言っているが

俺の心配を察して、リンファが口を開く。

「安心しなさい。レイナにはパーティーメンバーが居ないわ」

パーティーメンバーが居ない?

勇者なのに?募集すれば困りはしないはず

「パーティーメンバーが居ないのか?一人も?」

「えぇ、居ないわ。一人もね。まぁ確かにパーティーメンバーに入りたいって子はたくさん居るわ。でも、レイナがなかなか決めないのよね」

「どうして?」

俺の質問に

「みんな、来てくれる人達はみんないい人ばかり。でも、私が進む道は魔王討伐。そんな、危険なことに巻き込むことはできない。それに、勇者の仲間という肩書きが欲しいだけの人もいる。」


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ