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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第79話
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聞いたアリサ達がそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中セリーヌは目を細めて呟き、セリーヌの言葉に頷いたローゼリアはある人物を思い浮かべた。

「えっと……ギュランドロス皇帝はどういった人物なの?仮にだけどわたし達が、”第三の道”でこの戦争を終わらせる方法を見つけたら、応じてくれるような人かな?」
「………正直難しいと思いますわ。――――――ギュランドロス陛下はメルキアを含めた他国では”戦好き”の王として有名な方でしたから。」
「ギュランドロス皇帝はよりにもよって”戦好きの王”ですか……」
「俺達にとっては最悪な相手で、ギリアスにとってはある意味最高の組み合わせの相手だろうな、そのギュランドロス皇帝とやらは。」
トワの質問に対して複雑そうな表情で答えたメサイアの説明を聞いたエマは不安そうな表情で呟き、クロウは厳しい表情で呟いた。

「それともう一つ。ギュランドロス陛下はある異名で有名な方でして……その異名とは”バカ王”ですわ。」
「バ、”バカ王”って……」
「異名というか、言葉通りその人の事をバカにした呼び名だよね、それ。」
メサイアが口にした答えにその場にいる全員が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中アリサとフィーはジト目で呟き
「フフ、その異名の件については私も以前までは皆さんと同じような事を思っていましたが……クロスベルでの祝勝会の時にギュランドロス陛下と直接お話する機会があった時に、その”バカ王”に込められた”真の意味”を教えられた際に、あのお父様が”好敵手”と認める人物だと思いましたわ。」
アリサ達の様子を見たメサイアは苦笑しながら答えた。

「へ……”バカ王に込められた真の意味”?」
「一体どういう意味なんだ……?」
メサイアの答えが気になったエリオットは戸惑い、マキアスは不思議そうな表情で訊ねた。
「『王は国の代表――――――楽しい国を作りたいのなら、俺が楽しくあるべきだ。だからこそ、俺は”バカ王”として俺の思うがままに行動する。』とギュランドロス陛下は私に仰ってくれましたわ。」
「それは………」
「……確かにギュランドロスさんらしい考えだな。ノルドの集落に滞在していた時も、あの人がいると毎日みんなあの人のする事や口にする言葉を楽しんでいて、ギュランドロスさん自身も心の底から楽しんでいた様子を見せていたな。l
「国民の……国の為に遭えて自身が”道化を演じる”――――――いや、”国民と国を考えた上で本能のままに生きている”からこその異名――――――”バカ王”か………どうやら単なる戦好きの王と侮らない方がよそうだな、ギュランドロス皇帝は。」
「そうね……”計算されたバカを演じつつ本能のままに生きる”なんて誰にも予測不可能だから、正直ヴァイスハイト皇帝よりも相当なクセ者だと思うわよ、そのギュラ
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