暁 〜小説投稿サイト〜
戦闘携帯のラストリゾート
傷つくことより怖いこと
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わたしの後ろについてきてくれている。近くで見るとなんとなく光がゆがんでいるのがわかるから彼女の頭に向き合って返事。
 ゆっくり彼女が離れていく。キュービのところに帰って行く。
 申し訳ない気持ちはあるけど……今からサフィールに話すことは、ラティアスに見られたくない。キュービにとって今のラティアスが仲間ではなくリゾートを護るための装置なら。ラティアスの意思とは無関係に彼女の見た物を把握できてもおかしくないから。

「今サフィールはこの中にいるの?」
【ええ、奇しくも護神や彼と初めて会ったフードコートの中ですね】

 あのときは、突然の出来事に混乱するわたしの手をサフィールが引っ張って助けてくれた。
 わたしが今からやろうとしていることはその恩返しというにはあまりに図々しい。
 ルビアに捕まっていたことを話したら、彼はわたしに失望するかもしれない。キュービとの本当の関係を知ったら、傷つくのかもしれない。
 
「やっぱり混んでるわね……」

 たくさんの人で賑わう中からあまり背の高くないサフィールを探すのは地味に大変だ。そう思うと、ボールの中からツンデツンデの一体が飛び出て宙に浮かぶ。
 天井近くで小さなキューブがくるくる回り、ある一点でぴかりと青く光った。

「探してくれたの? ありがとう」

 ■■→
 ・→・
 ■■→

 ボールの中に集まっている子達が、宙に浮かんだ一体から情報を受け取って方向を教えてくれる。
 それに従って進むと、サフィールが誰かと話しているのが見えた。相手の顔はよく見えない……でも、金髪の女の子みたい。
 リゾートで働いている人達とは面識あるみたいだったしし、その中の誰かかな?
 近づくにつれて、会話も聞き取れるようになる。女の子の話にサフィールが夢中になって聞いてるみたいだ。
 ……随分楽しそうだ。何の話だろう。邪魔するのも悪いし少し聞き耳をたててみる。 

「──それで、メレメレデパートに降り立った私は警備員達にこう言ったの。『お仕事ご苦労様、だけど夜も遅いし早く寝た方がいいわ。夜更かしは美容の敵よ』ってね」
「何それかっこいい!! でもラディってそういうこと言うんだね」
「怪盗といってもお客さんに楽しんで貰えないといけないでしょ? たまにはカメラ目線でばっちり決めるのも盛り上がるのよ」
「そっかあ……さすが向こうでクールな女怪盗っていわれてるだけのことはあるね!」
「ええ、だから誰にも捕まるわけないわ。勿論、貴方にも。シャトレーヌさんもわたしを捕まえただなんて笑えない冗談だわ」
「ルビア姉さんが僕をからかうのはいつものことだけど今回のは度が過ぎるよ……」

 ちょっと待て。誰よあいつ。
 まるでわたしを騙ってるみたいな──いや、こんなことが出来るのは一人しかい
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