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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十六話 ブライウング・ローレライ作戦
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トは瞑目した。イルーナ、ロイエンタール、そして諸提督の死は皆を打ちのめさないはずはなかったが、ラインハルトはそれを表面に吐露しようとはしなかった。
「フロイレイン・フィオーナを守れるのはフロイレイン・ティアナ、卿のみだ。私はイルーナ姉上亡き後全軍の指揮を直接取ることとなる。卿の気迫と闘志が全軍に伝播してこそ、あの怪物を打ち破れることができると私は思う」
フィオーナは親友を見た。けれど、ティアナは机の上に肘を乗せたまま、じっと固まって一点を見ているだけだった。
「私はあの戦場でアイツを失った・・・・・・」
ようやくティアナは硬い声を出した。
「日頃闘志だの闘争心だの偉そうに言っておいて、いざとなると・・・・私よりもはるか下の戦闘力しかもたない人間に後を任せて自分は逃走・・・・・。そんな騎士らしくない戦い方をした私に要を守る指揮を取れと言うの?」
「ティアナ――。」
「けれど」
ティアナは一同を見まわした。
「私は戦う。フィオの前に立って、完全にローレライの歌を詠唱し終えるまで何としてもフィオを守るわ」
「ティアナ・・・・」
「教官を失ったあなたが決死の覚悟で挑むんだもの。私だけ後ろにいるなんてできない」
ティアナはラインハルトとヤン・ウェンリーを見た。
「エリーセル元帥閣下のこと、私が責任をもって守り切ります」
一同の誰もがティアナを見つめた。公式の場であってもティアナはフィオーナのことをフィオと呼ぶ。それをティアナは初めて他人行儀で呼んだのである。
「もう私は誰も失いたくはない。だからフィオを、あなたを、最後まで守り切るわ」
返す刀でティアナはフィオーナに微笑みかけた。痛々しさを伴った微笑みはとても正視できないものだった。
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