離別のファクター
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の高町なのはがどこの勢力下なのか、俺達にはわからない。しかも対外的に見れば、高町なのははまだ管理局員なんだ。もちろんそれは早急に退職処置すれば済む話なんだが、それが世間に認知されるまでには幾分の時間が必要になる。だから例えばの話だが……今のご時世で彼女がオーギュスト連邦に何らかの被害を及ぼした場合……」
「管理局は先に戦争を仕掛けた側に見られる……協力なんて以ての外、治安維持の名目は完全に失われ、管理局は戦争ほう助組織として今後の次元世界に消えない悪名を残す。色んな意味で最悪じゃない!?」
「そういう訳だから今彼女に逃げられたら、あるいは死なれたらマジで詰んでしまう。しかも高町なのはが好き放題殺人を犯しても、俺達は彼女を抹殺してはいけないし、彼女がオーギュスト連邦に手を出す前に確保しないと銀河意思と停戦できた所でその後確実に破滅する」
「何なのかしら……この理不尽感。裁判を起こした相手がなぜか特別扱いされるような腹立たしさがあるわ……」
クイントさんが苛立ち気味にぼやくが、気持ちはわかる。だが状況がそうなってしまった以上、こっちもそれに対応するしかない。
尚、そういう意味ではフェイト執務官が交戦中というのは、実の所非常にマズい。確かに片腕が折れてる怪我人だし、確率的にはかなり低いが……彼女なら勝てるのだ。例え高町なのはが無敵の能力を手に入れていたとしても、フェイト執務官なら勝算を見いだせる。なにせサバタの意志を継ぐエナジー使いの一人だし、数々の大事件を経て相当戦い慣れているからな。あ、いや、だから倒したらマズいんだっての。
そしてサバタと言えば、もう一人……。シャロンは大丈夫かな。アウターヘブン社の動向はこっちじゃ把握できないから、ちょっと様子を見に行くってことも出来ないし……ううむ。
「あれ? ティーダ君、こんな時もまた妹さんのこと考えてるのかしら?」
「え? いや、違うけど……どうしてそう見えたんですかね、クイントさん?」
「あら違ったの、ごめんなさい。いつもみたく心配そうな顔してたから、てっきりそう思ってしまったわ」
「そんなに思い詰めてるっすかね、俺?」
「ええ、結構頻繁に」
マジかぁ……。でも……あれ? 俺、ティアナの事はしょっちゅう考えてるし、それを心配してる顔と言われるのもわかるけど、シャロンの事を考えてる時も同じ顔してたのか? 一体、どうしてだ? 俺って考えてること、結構顔に出るのかな?
「戦闘の条件はまとまったな。……では赴くとしようか。俺達の生き意地、公爵達にも見せてやろう」
と、ゼスト隊長が号令を取ろうとしたその時、負傷していた一人の局員が怒り混じりの声を上げた。
「何が生き意地だよ、バカじゃねぇのか? 俺達に犬死しろっつってんのか? 死んじまっち
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