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リリなのinボクらの太陽サーガ
離別のファクター
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ういう事急に言うのは、地球だと死亡フラグらしいから一応気を付けてくださいな」

「ふ……ならフラグぐらいへし折ってやるさ」

でもゼスト隊長、案外天然ボケな所あるし、間違って生存フラグ折らなきゃ良いが……。

ただまぁ、隊長の言いたいことはわかる。襲撃のあるなしに関わらず、管理局員はいつ死ぬかわからない身の上だ。特にこんな状況だとね。

しかし、アウターヘブン社を頼ろうにも避難民には俺の大事で超大事で愛する妹ティアナもいる。クイントさんも娘さん達が来ているそうだし、そもそも夫婦そろって管理局員だ。自分達だけ鞍替えは出来ない。こっちはティアナがアウターヘブン社に保護してもらえれば何とかなるのだが……。

「襲撃以外にも問題はある。知っての通り、停戦協定の内容が暴露されたことにより、市民の間で管理局に対する不信感が最早抑えようのないものにまで膨らんだ。レジアスが早急にデモ対策を行うほどにな。だがデモを止めた……もとい起こさなかったのは恐らく歌姫が市民の怒りを鎮めたからだ。その影響で民心は彼女の、アウターヘブン社の方へ一気に傾いた。いや、天秤は既に向こうへ傾いていた以上、決心させたと言うべきか……ともあれ先人達が培ってきた管理局への信頼は、とうに消え失せた。何らかのクーデターか組織改革が起こらない限り、市民の信頼を得ることは二度とないだろう」

「あ〜、そういや避難してきた人達も避難場所が管理局で良かったのか不安に思ってるらしい。ティアナが周りの人を見ててそう感じたって」

「だろうな。なにせこの俺自身すら、もう管理局の正義を信じられなくなった。彼女に手を出した時点で、俺の中から正義どころか騎士の資格さえ失われたと思っている。ただ……それでも俺は戦う。例えそこが死地であろうと、戦い続ける。市民を守れるならば、俺は喜んで地獄に堕ちよう」

エレベーターが1階に到着し、負傷した局員の手当をしていたクイントさんや軽傷の局員が立ち上がってゼスト隊長に敬礼する。とはいえ局員は彼女に限らず大なり小なり負傷しているから、横たわったりもたれかかったりしている彼らの、至る所に見える包帯や擦り切れた局員服が痛々しさを醸し出していた。

「皆、次の出撃命令が下った。今から説明するが、もう少しだけそのままの姿勢で良いぞ」

「もう出撃ですか……」

「ああ。今回の敵は聖王教会の方に進軍しているが、一部が先行して教会へ攻撃を開始している。よって俺達は聖王教会を援護してその敵を追い返し、教会にいる人間を救出。その後、敵本隊の迎撃に移るが……知っての通り、管理局はアウターヘブン社との契約を切った。故に彼らの助力には期待できない」

「でも契約が切れた所で、彼らは彼らで独自に行動しているでしょう。あのアウターヘブン社だし、多分私達の思いもよらない対
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