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リリなのinボクらの太陽サーガ
離別のファクター
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を事前に察知して身代わりとなるべく傍に控えていたんだ。だって規模を縮小すればするほど預言の精度が上がるから、個人を対象にして一分か二分後を預言し続けていれば、刺客が現れるタイミングがハッキリわかる。でもその内容を聖王や他の誰かに伝えれば、預言の内容がズレて刺客が来るタイミングがわからなくなる。そもそもの話、誰かに伝える時間も対応する時間も無い。故に誰にも伝えられないまま、聖王に命を捧げて死ぬための存在……それが王の盾、預言者の著書(プロフェーティン・シュリフテン)の保持者だった」

「聖王の身代わりになるからこそ、お抱えとして優遇されていた家系……」

「彼らは歴代の聖王に必ず一人はいた。時には騎士、時には宰相、時には使用人として、家族以上に近くにいた。だけど……オリヴィエにはいなかった。いや、実際はいたけど当人に役目が与えられなかったのさ。だってオリヴィエは……」

「生ではなく死の方に価値を見出された……」

「うん、史実じゃオリヴィエは歴代の聖王と比べて明らかに冷遇された環境にいたけど、それは置いといて……身代わりにならずに済んだその預言者はどうなったと思う?」

「どうって……」

「ゆりかごが墜ちて戦乱期が終焉する頃、ギア・バーラー、レメゲトンの手によって、聖王家は滅びた。王の盾も一緒に殲滅されて、血筋も途絶えたはずだった。でも実は途絶えていなかった……一人生き延びた預言者が脈々と繋いでいたんだ。もうわかるよね、カリム・グラシア? あなたこそが最後の王の盾、預言者の血の後継者だ、預言者の著書(プロフェーティン・シュリフテン)を使えるのが何よりの証拠だよ」

「……」

「ま、聖王がいないんじゃ盾の意味も無いけどね。でも、それも時間の問題だろうなぁ」

「時間の問題ですって? はっ、まさか……!?」

困惑したカリムが何かに気づいた直後、唐突にカナンはフェイトを抱えたまま飛翔し、エリオも続いて飛行魔法を使って聖王教会の屋根から足を離した。

「な、逃げるつもり!? まだ話は終わってないわ!」

「あのねぇ、時間を稼がれてたってまだ気づかないの? 周りを見なよ、僕達より優先した方が良い相手がいるでしょ。すぐに呑気な事言ってる場合じゃなくなるよ?」

「どういう意味!? ……ッ!?」

カリムは目の前にエリオとカナン、フェイトの3人しかおらず、リトルクイーンの姿が無いことに気づいてハッとした。背筋に冷たい汗が流れるカリムは慌てて周囲を警戒するが、ゴーストのように透明となって姿を隠していた彼女にとっては何の脅威にもならなかった。

ドゴォッ!!

「う、そ……」

透明状態を解除したことで、実はすぐ眼前に迫っていたリトルクイーンが自分の腹部にクリティカルな一撃を入れたことに、カリムは時
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