第10話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。 その原因がこの世界であり、この世界もまた、幾つもの世界と既に融合してあるということ。
紛い物の俺に、何ができるかは分からない。世界の滅びだとか、スケールはあまりちも大きい。だけど、やれる事は全てやろう。そう思えた。
「・・・・・分かった。俺の知ってる事を全て話すよ」
「・・・・・君の協力に感謝するよ」
アラタは手を差し出し、共闘の意を込めた握手を求める。ウォズもその意図に気づき、口元を緩ませて──
「・・・・・っ!」
「!?」
突如、アラタの手を握ろうとした右手で、ウォズが羽織っていたマフラーを振るう。マフラーはアラタとウォズを包み込むと、球体となる。視界が張れた頃には、自分らが先程の場所から離れた場所に立っていた。 一体何が、と周囲を見渡そうとした所で、アラタは先程まで自分が立っていた場所が竜巻か台風かで抉り取られたようにクレーターと化していた。 ウォズがワープさせてくれなければ、2人諸共死んでいた所だっただろう。
「・・・・・ありがとう」
「礼は不要だ。・・・・・それに、安堵するにはまだ早いみたいだ」
「・・・・・らしいね」
ウォズは依然とクレーターへと視線を見据える。ウォズの言葉に首を頷き、アラタもまた視線を向けた時、衝撃で舞い上がった煙幕が、激しい風によって吹き飛ばされて行く。その中から、異形が姿を表す。
『・・・・・見つけたぞ、異端者』
右手をウォズへと突き出し、異形は呟く。黒と緑の歪んだハーフボディに、笑った顔と泣いている顔が特徴的。 その異形の姿を見て、アラタは驚愕の表情を浮かべる。
「お前っ・・・・・この間の・・・・・!!」
『・・・・・ああ、貴様も居たのか。アナザージオウ』
アナザーダブル。 仮面ライダーWのアナザーライダーであり、俺が怒りを隠せずにはいられない怪人。 アナザーダブルは運命に翻弄される人間を嗤い、見せしめのように殺してきた。幾度もその存在とは相対してるが、交戦する前に逃げられてしまっていた。
そんなアナザーダブルが、今目の前に立っている。助けられなかった人達が走馬灯のように浮かび、自然と手に力が入る。
アナザーダブルはそんな俺を嘲笑いながら、思い出したかのように思わぬ要求を求めてくる。
『丁度いい。貴様が、その来訪者をコロセ』
「・・・・・何?」
『我々アナザーライダーの王を決める選定の闘いに、そいつは邪魔だ。 ・・・・・それとも、我々やタイムジャッカーに大して反旗を翻すつもりか? 貴様は』
「・・・・・っ」
アナザーライダーはそもそも、タイムジャッカーの介入によって誕生する存在だ。言いかえれば、アナザーライダーの変身者はタイムジャッカー達によって生殺与奪を握
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ