艦娘とスイーツと提督と・59
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カーネーションの大きな花束を持ち、花と同じくらい顔を真っ赤にした山風が待ち構えていた。
「2人ともな、何してるんデース?」
「今日は母の日だからな。ほれ、山風」
「う、うん……。ママ、いつもパパを支えてくれてありがとう!」
そう言って山風は笑顔を浮かべ、金剛に花束を手渡した。
「さぁさ、惚けてないで座れよ金剛。今日は山風が作ったスコーンもあるんだぜ?」
「really!?じゃあ早速ティータイムにするデース!じゃあワタシが紅茶を淹れて来るネー!」
花束をソファの上に置いた金剛は、そそくさと給湯室に向かう。
「どれ、俺も手伝ってくるよ。山風は座って待ってな」
「 ? うん」
山風は不思議そうにしながらもチョコンと座っている。
「……サプライズが効きすぎたみたいだな」
給湯室にいた金剛は、感動のあまりに号泣していた。
「だ、だってあんなの……不意打ち過ぎだよ」
「ほれほれ、泣いて崩れた化粧直して笑顔で戻ってやれ。山風は泣き顔なんぞ望んでないぜ?『ママ』」
「う゛ん……」
涙声の金剛は鼻をすすり上げ、いそいそとメイクを直していた。その間に俺が紅茶を淹れ、2人揃って山風の元へ戻った。そうして親子3人、スコーンを美味い美味いと食べながら楽しいティータイムを過ごした。後日、ジャーヴィスが『私もお祝いしたかった!』と膨れっ面で駄々をこねられたのはまた別の話。
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