第12話 動き出す世界と陰謀
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表はこれまでの反ショッカー発言を撤回し、ショッカーとの国交開設に賛成する発言を行いました。これに与党は動揺を隠せず―」
「ショッカーの使節団来訪まで残り3週間となり、世界中が注目しています。改造人間などの人権問題を抱えるショッカーの代表が来るとして、本位総理は歓迎する声明を発表し―。」
同刻 大韓民国 青瓦台
韓国の政治は複雑そのものだ。
例えば北朝鮮と関係1つとっても明らかである。分断国家である以上、「南北統一」というお題目は唱え続けなければならないが、本気でそんなことを思っている国民は全くいない。明らかに自国より数十倍も経済的に劣っている北朝鮮を統一しても何のメリットもないどころか大損害を食らってしまう。それは一時的な株の暴落どころでは済まない。韓国国民全員が世界中から大借金するような状況になってしまう。しかし、そんな本音を口にすれば袋叩きにあう。
おまけに近年の不景気で国民は暴走寸前、政府はお決まりの反日外交に舵を切っていた。
ここ、青瓦台韓国大統領府の執務室では韓国初の女性大統領、金槿恵が椅子にドッカリと座っていた。そんな槿恵の元に首相が駆けつけて媚び諂いながら肩を揉み始める。
「大統領、独島への上陸、大成功でございました。これで世界は独島が韓国領であることを認めるでありましょう。これも大統領閣下のお陰です」
「そうね、これで国民の目が外に向いてくれたのならいいのだけど……」
「外に向いたに決まってますよ!国民は愚かですからね!
で、次は何をします?新たな慰安婦像を建てますか?あっ!それとも次の国連総会で反日演説でもしますか?」
槿恵は目をつぶって考え込み、しばらく黙り込むと首相に尋ねる。
「確かショッカーって第二次世界大戦まではこっちの世界と全く同じ歴史を歩んだのだったわね?」
「そうですが……それがどうかされましたか?」
槿恵はニヤリと気色の悪い笑みを浮かべた。
首相は身震いした。
槿恵がこの表情を見せる時は大抵、ロクなことを指示しないからだ。友人の兵役逃れの裏工作を指示した時も、裏口入学の斡旋を指示した時も、自身に都合の悪い記事をもみ消させた時もこの顔をしていた。
「いいこと思いついちゃった?
ショッカーに賠償を要求しましょう!!」
「え?」
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