第十七話 破壊神の力
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倒せる!!何もかも壊せる…全てをゼロに…っ!!」
「何言ってるのヴァン!?何か…変だよ!?正気に戻ってよ!!」
エールがヴァンに触れながら正気に戻そうと呼び掛けるが、振り返ったヴァンの表情は険しく、とても幼なじみの彼女に向けるような物ではなかった。
「うるさい…っ…雑魚が俺に指図するな!!」
「…っ…ヴァン!!!」
ヴァンの言葉にショックを受けたが、明らかに正気ではないヴァンをこのままには出来ず、先程よりも声を大きくして名前を呼んだ。
「………え?」
瞳の色が紅から翡翠に戻り、自分の失言に気付いたヴァンは慌ててエールに謝罪する。
「エール…ごめん、悪かった…そんなつもりじゃ…」
「…いいよ、アタシが弱いのは事実だし…それよりもあの力は何なの?オーバードライブみたいだけど…」
いくらライブメタルのリミッターを外したからとは言え、あそこまで豹変するものだろうか?
「………分からない…頭の中でモデルOの声がはっきりと聞こえた瞬間に力が溢れ出してきて……でも、こんな状況だし使える物は使おうと思う」
「ヴァン、お願い…アタシ、もっと強くなるから…だからあの力は使わないで…凄く嫌な予感がするの…ヴァンが、アタシの知ってるヴァンじゃなくなりそうで…」
「…………分かったよ、でも本当にやばいと感じたらこの力を使うぞ」
「…………」
不安そうにするエールにモデルXが助け船を出してくれた。
「大丈夫だよエール。僕がヴァンのオーバードライブの制御を手伝うよ、出力は大幅に下がるけれどこれでヴァンも安心して使えるはずさ」
「……サンキュー、モデルX…そうだ、モデルH達は!?」
二人はパープリルに取り込まれたモデルH達を探すと、残骸から罅だらけの状態となったモデルH達を発見した。
「大丈夫!?酷い…」
「先程の無理なロックオンのせいだ。」
あまりにも酷い状態にエールは絶句するが、聞き慣れない声に気付いて振り返ると、パープリルの腕から一つのライブメタルが飛び出した。
「あなたは?」
「拙者は影のライブメタル・モデルP。ようやく自由になれたが、モデルH達は力を無理に引き出されたせいでこのような状態となってしまった…意識はあるかモデルH?モデルF?モデルLよ?」
モデルPが声をかけると、何とか意識が覚醒したモデルHが答えた。
「…っ…モデル…P…か…あのロックオンで相当な負荷がかかったようだ。変身なら何とかなるが、オーバードライブとチャージが使えん…」
「俺様もだ…」
「私もよ…女の扱いを戦闘馬鹿以上に理解してないわね……あの猿…っ!」
モデルFもモデルLも意識はハッキリとしているようで、何とか声を出してくれた。
それに
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