第二十一章
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「俺達のすることはだ」
「うん、決まってるよね」
「そうだな、正面から攻めてな」
「そして勝とう、勿論スサノオも出て来るだろうけれど」
スウォルツ、彼を動かしている神もというのだ。
「そのスサノオにもね」
「勝つか」
「そうしよう、俺は王様になりたくて神と戦うことは考えていなかったけれど」
「戦いを挑まれたからにはだな」
「うん、戦うよ」
常磐は門矢にも答えた。
「そうするよ」
「そうだな」
「じゃあ奇巖山にはね」
「堂々と乗り込むな」
「そうしていくよ」
「わかった、なら行くぞ」
こうした話もしつつだった、ライダー達は戦場に向かっていった。その途中彼等を阻む存在は一切なかった。
それでだ、一行は山の入り口まで何の問題もなく進むことが出来た、そうして山に入ってであった。
その奥、かつて七人のライダー達がスサノオと戦ったその場に入った。この時に門矢は仲間達に話した。
「ここがだ」
「この場所がだね」
「仮面ライダー一号をはじめとした七人のライダー達がスサノオと戦った場所でだ」
「この場所でだね」
「スサノオはライダー達に敗北を認めた」
「岩石大首領の姿だったスサノオと」
「戦ってだ」
そしてというのだ。
「そのうえでだ」
「スサノオに勝った場所だったね」
「ただしだ」
「ただし?」
「この時スサノオは倒されていない」
門矢はこのことも話した。
「敗北を認めて去っただけだ」
「消化不良だったのかな」
「いや、スサノオは敗北を認めた」
このことは事実だというのだ。
「そのことは事実だ」
「だからなんだ」
「ライダー達は勝った、そもそもあいつは何度倒されても蘇るな」
「そういえば」
「あいつは倒すことを目的としないことだ」
「勝つことなんだ」
「常に戦って倒すことが勝つことになっているだけだ」
こう門矢に話した。
「それだけのことだ」
「そうだったんだ」
「何のことはない」
門矢はこうも言った。
「俺達は倒すことが絶対じゃない」
「あいつに敗北をわからせることなんだ」
「そしてそれはだ」
門矢はさらに話した。
「スサノオは人間を見て楽しんでいるが」
「その中でだね」
「敗北することもだ」
「スサノオは楽しんでいるんだ」
「人間に自分が仕掛けたことを乗り越える姿を見ることがあいつの人間の見方だからな」
「だから負けてもいいんだ」
「それはあいつにとって問題じゃない」
スサノオの考えではというのだ。
「人間を見られるからな」
「成程ね、じゃあね」
「勝つな」
「倒すんじゃなくてね」
そうすることでなく、というのだ。
「勝つことを目指すよ」
「ならいい、では行くぞ」
「神様に勝つ為に」
「そうしていくぞ」
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