第二十勝
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彼は石動のコーヒーを飲んで笑顔で言った。
「美味しいよ、石動さんのコーヒー」
「そう言ってくれるか」
「うん、凄くね」
「じゃあな」
それでというのだ。
「もう一杯飲んでくれるか?」
「それじゃあね」
「いや、君はいい王様になるよ」
常磐にコーヒーをもう一杯出しつつだった、石動は彼に笑顔で話した。
「本当にね」
「そう言ってくれるんだ」
「器が違うよ」
常磐にこうも言うのだった。
「将来が楽しみだよ」
「そう言ってもらって嬉しいよ、俺も」
「じゃあな」
二人で話してだ、そのうえでだった。
常磐はコーヒーも楽しんだ、ライダー達はそれからも自分達のことを話してだった。そうしてだった。
決戦の時になるとライダー達はスウォルツが言った決戦の場に向かった、一度時計店の前に集結してそれから奇巖山に向かうが。
明光院はその途中でこんなことを言った。
「スウォルツのことだ」
「途中でだね」
「汚いことをしてくるかもな」
常磐にこう言うのだった。
「若しかしてな」
「ああ、罠とかだね」
「伏兵とかな」
「そうかもね、けれどね」
常磐は明光院の話を聞いてからこう返した。
「スウォルツはそんなこともしかねないけれど」
「それでもか」
「俺達に生半可な罠は通じないってわかってるし」
そのスウォルツの方でというのだ。
「それに戦力もね」
「アナザーライダーの連中か」
「あれだけだから」
「あいつを合わせて十九体か」
「出せるとしても精々戦闘員位だよ」
「ショッカーとかにいたあいつ等か」
明光院は彼等の話も聞いていた、それで言うのだった。
「あいつ等が出て来るか」
「それ位だよ、というか戦闘員だと」
常磐は彼等のことも話した。
「俺達の敵じゃないよ」
「何体出て来てもか」
「話を聞くと怪人とは戦闘力が違うから」
「怪人に確実に勝てる俺達とはか」
「勝負にならないから」
だからだというのだ。
「数合わせというか足止めだね」
「その程度か」
「うん、戦闘員はね」
「出せるとしてもそういった連中だけか」
「ライダーは出せないからね」
眠りについた彼等はというのだ。
「絶対に」
「何故そう言える」
「だってアナザーライダー達出したスサノオは自信満々だったんだよ」
このことから言うのだった。
「これが俺の戦力だって」
「そういえばそうだったな」
「あの時のスウォルツは満面の笑みだったから」
「隠しているものはない、か」
「そうした笑みだったからね」
「あの戦力で俺達全員を倒せる自信があるか」
アナザーライダー達、彼等を揃えているからだというのだ。
「それでか」
「そう、もうあれは伏兵とか罠とか奇襲とかね」
「そうしたものを
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