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夢幻水滸伝
第百三十二話 北西へその十二

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「そやからな」
「ご飯も出して」
「こうした時はやっぱりな」
「お握りやね」
「それになるわ、お握りはもう作る様に指示出してるわ」
 中里は軍を預かる者としてそうしたのだ、こうしたことも時としては中里が命じてそうさせるというのだ。
「そやからな」
「お握りも食べて」
「お茶も用意させてるし」
 こちらもというのだ。
「お漬けものも出して」
「そのうえで」
「飯や」
 お握りを中心として、というのだ。
「それもちゃんとな」
「食べんとあかんね」
「ほんま腹が減ってはや」
「戦は出来ん」
「そやから配置についたら」
「ご飯にしよな」
 このことも話してだった、日本軍は棟梁である綾乃の命の下総員配置につき戦闘態勢に入った。そうしてだった。
 食事に入った、麻友は幸田にお握りを出しつつこんなことを言った。
「まただね」
「ああ、戦だよ」
 幸田はそのお握りを麻友にお辞儀をしつつ受け取ってから言った。
「またな」
「そうだね」
「ああ、それで今度の戦はな」
「中国だね」
「今度は相当に数が多いな」
「六百万以上だね」
「そうだよ、しかしな」
 それでもとだ、幸田は麻友にお握りを食べつつ話した。
「日本は絶対に勝つぜ」
「そうなるよね」
「ああ、大船に乗った気持ちでな」
「向かっていくんだね」
「芥川の策通りにいけば」
 幸田は笑ってこうも言った。
「勝てるんだよ」
「絶対にだね」
「おいらはあいつの話を聞いて確信したぜ」
「今度の戦もだね」
「絶対に勝てるってな」
 その様にというのだ。
「確信しているぜ」
「そうだよな」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「自信を以てな」
「挑むんだね」
「そしてな」
 そのうえでと言うのだった。
「今はだよ」
「ご飯食べるんだね」
「お握りをな、たらふく食おうな」
「そうしようね、それでなんだけれど」
 麻友は自分もお握りを食べつつ幸田に話した。
「中に梅干し入れてるんだけれど」
「ああ、やっぱりお握りにはそれだよな」
「第一はね」
 何といってもというのだ。
「梅干しだよ」
「それで入れてくれたんだな」
「そうだよ、ただね」
「ただ?」
「入れたのは梅干しだけじゃないよ」
 お握りの中にというのだ。
「それはね」
「他には何を入れたんだよ」
「関西風に昆布に」
 まずはこれだった。
「おかかにツナに」
「ツナも作ったんだな」
「これは外せないよ」
 麻友はツナについては笑ってこうも言った。
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