第十四章
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「お陰で戦う気をなくした」
「だからだっていうんだ」
「次の機会にしよう」
常磐にもこう告げた。
「その時にお前達全員倒してやる」
「そう言うんだね」
「場所は奇巖山だ」
「あの山で」
「そうだ、そこで待っている」
スウォルツは常磐に余裕に満ちた声で述べた。
「だからだ」
「そこでなんだ」
「明日だ、明日がお前達全員の命日となる」
「その言葉通りにはならないよ」
常磐は余裕を以て言うスウォルツを見据えて告げた。
「何度でも言っておくよ」
「俺は王に向いていないか」
「そうね」
「その言葉が間違っていることは明日わかる」
まさにとだ、こう言ってだった。スウォルツは変身を解き。
そのうえでアナザーライダー、クウガからビルドに至る自身を入れて十九体の異形の者達を連れてだった。
その場を後にした、後に残ったのはライダー達だけだった。
スウォルツ達が消えてからだった、桐生は常磐に声をかけた。
「ここで完全に引導を渡すつもりだったけれどな」
「それでもだよね」
「相手が帰ったからな」
だからだというのだ。
「今は仕方ないな」
「そうだよね」
「ああ、じゃあ明日にな」
「奇巖山だね」
「場所はわかってるよな」
「ライダーなら知らない人はいないよね」
「ああ、俺達にとっては決戦の中の決戦の場所だからな」
桐生はその奇巖山についてまるで戦委に向かう様な顔で述べた。
「知らない奴はいないさ」
「自然と何処にあるかわかるよ」
「何しろ七人のライダーがスサノオと最初の決戦をした場所だ」
それだけにというのだ。
「まさにな」
「だからこそ」
「ライダーなら名前を聞いただけでな」
奇巖山、その山の名前をというのだ。
「わかるんだよ」
「そういうことだね、じゃあ」
「明日また会おうな」
「集合場所は何処だ」
明光院は桐生達にその場所のことを聞いた。
「一体」
「そんなの適当でいいだろ」
明光院に最初に答えたのは万丈だった、それが果たして返答になっているかどうかは別にしてそうした。
「特にな」
「いや、そういう訳にはいかないだろ」
「そうか？」
「具体的に何処にするかだが」
「だからここでいいだろ」
万丈は今度はこう答えた。
「ここでな」
「それならわかるが」
「そんなところは適当でいいって言っただろ」
「それでここか」
「あの時計屋がいい目印だし丁度いいだろ」
万丈は明光院に常磐の家でもあるその店も指差して話した。
「これ以上のものはないだろ」
「それはそうだが」
「よし、なら話は終わりだな」
「随分強引な人だな」
「ああ、こいつ馬鹿だからな」
桐生が万丈を指差しつつ笑って明王院に話した。
「強引じゃないんだよ」
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