1話〜勇者王〜
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めだ」
「うーん、分かりましたよ。どうなっても知らないですからね」
シャルルは、ほぼ自暴自棄で変身魔法を使い、俺に変身をして城門に向かうのだった。
『ま、魔王だぁー!なぜ、魔王がエリシオンに!』
『すぐにアレクセイ王に報告だ!』
と兵士たちは大慌てで行動する。
作戦は成功だ。
城門は大騒ぎになったが、これでアレクセイに会えるだろう。
「マオ様、本当に大丈夫でしょうか?勇者王が来たら」
「なんとかなるだろ。ほら、そう言ってる間に」
俺は真っ直ぐ城門を見る。
「マオ・テンペスト、まさか本物とはな」
剣を構え、こちらに近づいてくるアレクセイ・ペングラム。
「シャルル、変身解いていいぞ」
「は、はい」
シャルルは、変身を解く。
「久しぶりだな…アレクセイ」
「マオ・テンペスト……場所を変えるぞ 」
アレクセイは、呪文を唱える。
「テレポート」
一瞬で俺、シャルル、アレクセイは、姿を消すのだった。
【エリシオン城内】
〜アレクセイ自室〜
「がーはっはっはっ!!」
デカイ声で笑うは勇者王こと、アレクセイ。
「そんなに笑わなくてもいいだろう」
「そうだぞ勇者王アレクセイ!こう見えてもマオ様は悲しまれておるのだぞ」
「がーはっはっはっ!これが笑えずにおられるか!我が好敵手、魔王マオ・テンペストが部下に下克上され、食事に薬を盛られ人間に、がーはっはっはっ!」
アレクセイは、俺を見ながら大爆笑をする。
普通ならば人間になってしまったが魔王だった者を大笑いしない。
好機と見てここで討ってもおかしくない。
しかし、アレクセイは俺を討とうとはしない
確かに領土を争い戦争をする仲だが、戦争と言ってもほとんど俺とアレクセイの一騎討ちみたいな感じな戦争だからだ。
「それはそうと、兵士達はいいのか?魔王が城に居ると大変なんじゃねぇか?」
「安心しろ。兵士達には、魔王は偽物で私が処理したと伝えてある」
「そうか」
「して、魔王よ、いや今は元魔王かの。私になんの用事だ?」
アレクセイは、雰囲気を変え俺を真っ直ぐ見る。
そう、俺がこの勇者王アレクセイに会いに来た理由がある。
「単刀直入に言う。俺の部下であった現魔王【サタン】を討伐するため力を貸してほしい」
俺の目的は俺を罠にかけ、人間の姿に変えた幹部の1人サタンの討伐。
俺はやられたらやり返すスタイルだ。
そのための手段はかつての敵に頼んでもやらなきゃいけないのだ。
「ほう、敵である私……人間に助けを求めるか」
「見損なったか?だが、サタンをほっとけば大規模な戦争が起こり人間にも被害が出
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