第二章
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「幾ら荒れてても」
「酷いとはなんだ」
「酷いことは酷くても」
それでもとだ、自分のスマートフォンを操作して声優個人板に入ってそこでその声優のスレッドを探しつつ高橋に話した。
「いつもの荒れ方だよ」
「そう思うんだ」
「声優さんが結婚したら」
どうなるかもだ、河田は話した。
「あれこれ書く奴もいるじゃない」
「僕達は素直にお祝いするけれどね」
「豊岬さんも富松さんもそうだったしね」
「日傘さんや佐東さんの時も」
「安角さんの時もそうだったじゃないか」
「それでだね」
「どの人の結婚の時も」
二人は祝ったが、というのだ。
「結婚したからどうかって書く馬鹿はね」
「やっぱりいるね」
「声優さんだって人間だから」
河田は高橋に自分達の考えをさらに話した。
「プライベートがあって」
「恋人だっていてね」
「結婚もするよ」
「他の人達と同じでね」
「それであれこれ言うのがおかしいんだよ」
声優の人が結婚してというのだ。
「それで子供が出来てもね」
「お祝いしたらいいね」
「いいことじゃない」
「うん、幸せになって欲しいよね」
「そう思えばいいだけじゃない、もうね」
「世の中そう思わない人もいて」
「そうした人達がおかしいから。おかしな人の書き込みとかは」
もうそれこそというのだ。
「馬鹿な書き込みって思って」
「無視すればいいんだ」
「それだけじゃない」
幾ら荒れていてもとだ、河田はその荒れているらしいスレッドを発見してそれを開いたところでまた言った。
「もうね、じゃあスレに着いたから」
「本当に覚悟してね」
高橋は河田がスレに着いたと聞いてまた忠告してきた、それも本気で。
「最悪なんてものじゃないから」
「最悪板よりも?」
「あそこはネタだけれど」
「ここはネタじゃないんだ」
「もうね」
それこそという言葉だった。
「だから」
「大袈裟じゃないかな」
「本当に大袈裟じゃないから」
「正直その言葉が大袈裟だと思うけれど」
「何見ても驚かないで怒らないでね」
「いや、君が怒るって?」
驚くことはともかく怒ることはとだ、河田は高橋の大人しく温厚そのものの性格を知っていて彼に言葉を返した。
「まさか」
「流石にどうかって思ってから」
「それってそんなに酷いんだ」
「うん」
高橋は河田に深刻な顔で頷いて答えた。
「そうなんだ」
「じゃあ」
高橋のその言葉を聞いてだった。
河田はそのスレッドを見た、そして。
暫く見てだ、こう言った。
「いや、僕もね」
「覚悟してたよね」
「3ちゃんだよ」
まずはこのサイトのことから話した。
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