第8章:拓かれる可能性
第242話「全滅」
[8/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
界に入れていてなお、見落としてしまう程だ。
「っづ……!」
剣による攻撃を、なのはは何とか逸らす。
しかし、攻撃後の隙を突くカウンターでなくとも、今の優輝の動きを相手に、なのはは攻撃を防ぎきれずに頬に掠る。
「(バインドで捕まえて砲撃……ううん、転移があるから通じない……!あの動きを封じるには、まず転移を封じなきゃダメ!)」
徐々に傷が刻まれていくなのは。
だが、決して諦めてはいない。
優輝の動きを分析し、どこかに付け入る隙がないか探る。
「(……でも、私には転移を封じる手段はない。なら、他の手段で攻撃を当てるしかない。……他の手段……)」
小太刀二刀に変形したレイジングハートを握る力が強まる。
動きを封じる以外で、優輝に攻撃を当てる手段は確かに存在する。
「(……ここっ!)」
「甘い」
「(カウンターすらカウンターで返す………なら、私はその上を行く!!)」
即ち、カウンター返し。
優輝と同じようにカウンターによる攻撃ならば、通じる可能性がある。
「ッ……!?」
敢えて後手に回ったからこそ、なのはの手数で足りた。
一撃目のカウンターはあっさりと返され、そのカウンターに合わせ二撃目を放つ。
それさえもカウンターで返され……そこへ、なのはの魔力弾が直撃した。
「(当たった!)」
終ぞ当てる事が出来なかった優輝へ、初めてなのはは攻撃を命中させた。
だが、それは決定打ではない。すぐさま次の行動を移る―――
「墜ちろ」
「ぁ……!?」
―――その前に、優輝の反撃が突き刺さった。
二撃目のカウンターは防いでいなかったため、なのはの体に直撃していた。
そのために物理的ダメージが大きく、体勢が崩れた。
そこへ転移からの攻撃というコンボで、なのはは叩き落とされた。
「ッ―――!!」
地面に打ち付けられながらも、なのはは障壁を張る。
追撃を防ぐためだ。
「ぁ、がっ……!?」
だが、無意味に終わった。
障壁ごと砲撃魔法と創造魔法による剣で貫かれてしまった。
「ぐ、ぁあああああああああああっ!!?」
一方で、イリスと戦っていたメンバーも、全滅寸前だった。
ユーノが張った障壁ごと、それに守られていたユーノとクロノが叩き落とされる。
「まずい……!」
「ただの雷程度で、私と張り合えるとでも?」
「プレシア!」
既にボロボロだったプレシアが、イリスの“闇”による棘で貫かれる。
リニスが助けに入りつつ魔法を放つが、破れかぶれでは通じない。
「……前衛は既に全滅。……これは、足掻きようがありませんね……」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ